ヒップスターゲート

あゝ人材教育!3分ななめ読み

ラポール形成に役立つコールドリーディング

2022.11.04

コールドリーディングとは

ビジネスシーンにおいて、相手とラポールを形成することは非常に大切なことです。
ラポールに関しては、過去のコラム記事をご参照ください。

HRD用語【ラポール】

今回は、このラポール形成に有効なコールドリーディングという手法をご紹介します。
ビジネスのみならず、日常でも使える強力なテクニックなので、知っておいて損はありません。

そもそもコールドリーディングとは何かというと、
相手のことを事前に知らないにも、外観や仕草、表情や話し方などから
相手のことを言い当てるテクニックのことを指します。

コールドリーディングを最も活用しているのが占い師です。
占いをしてもらうと、「何でそんなことが分かるだろう?」と思うほど、
見事にあなたの性格や資質を言い当てられることがあります。
実は、その裏にはコールドリーディングの技術が使われていることが多いのです。

余談ですが、逆に相手のことを事前にリサーチしておき、
その事実を隠したうえで、あたかもその場で言い当てたかのように話す技術をを、
「ホットリーディング」と呼びます。

ビジネスでは、ホットリーディングは営業の場面で使われることが多いと思います。 
相手の会社や個人情報を調べ上げておき、商談になったら
「御社は最近SDGsに熱心に取り組まれていますよね」
「私はマラソンが趣味なんですが、○○さんは何か趣味がありますか?」

前者は会社のホームページなどを調べれば簡単に情報をゲットできます。
後者は少し高等テクニックですが、SNSなどで相手の個人情報を調べ上げ、
もし趣味にマラソンと書いてあったら、私も同じ趣味なんですと遠回しに伝えます。
人間は自分と似た人が好きになる傾向がありますので、マラソンの会話はきっと弾むはずです。

コールド、ホットいずれにしてもリーディングは人の心理に非常に強力に作用します。
相手とラポールを形成するために正しい使い方をしましょう。悪用は厳禁です。

コールドリーディングを実践する

コールドリーディングを実践するうえで、最も重要なポイントは一つです。
それは相手に「自分のことを言い当てている」と感じさせること。これに尽きます。
それでは、具体的な例とともにいくつかテクニックを見ていきましょう。

①二重人格テクニック

相手の性格や性質を言い当てる際に使われるのが、二重人格テクニックです。
二重人格というと、少しイメージがしづらいかもしれませんが、
要は正反対の性格を同時に伝える方法です。

例)「あなたは普段は明るいですが、ときに内向的でふさぎ込んでしまうときもありますね」

このように性格の明るさと暗さの両方を取り上げて伝えます。
常に明るい人はいませんし、暗い人もいません。
二重人格テクニックを使うと、自分の性格が見抜かれたと、
多くの人に感じさせることができるでしょう。

ポイントは「絶対に」、「いつも」など決めつけるような強い言葉は使わないことです。
「ときに~することがある」など曖昧で広い表現にしましょう。

②向上心テクニック

人間、誰しも少なからず向上心を持っているものです。
向上心とは「人から認められたい」という欲求と言い換えることもできるでしょう。
向上心テクニックは、そんな人間の根源的な欲求にアプローチするものです。 

相手の向上心を褒めることで、この人は自分の存在価値を認めてくれている、
正当に評価をしてくれていると思い。信頼を勝ち取ることができます。

例1)「あなたはこれまでに人一倍、陰で努力を積み重ねてきましたね」
例2)「あなたはこれからも人間的に成長したいと思っているんですね」

こちらも二重人格テクニックと同様に使用時に注意点があります。
それは「状況を限定しすぎないこと」です。

もし仮に先の例1を次のように変更したら、どうでしょうか。

例1)「あなたはこれまでに仕事面で人一倍、陰で努力を積み重ねてきましたね」

仕事面でと状況を限定した場合、
本当に自分が仕事で努力をしてきた人はバッチリ刺さりますが、
そこまで仕事で頑張ってきていないと思っている人には、外れてしまいます。

状況を限定すればするほど、当たったときのリターンは大きいですが、
比例して外れるリスクも大きくなっていくことは知っておきましょう。

 

今回はすぐに使えるコールドリーディングのテクニックを紹介しました。
あくまでもテクニックは手段です。
目的は相手との心の距離を縮めてラポールを形成することであることを忘れず、
ビジネスや日常生活で活用していきましょう。

お気軽にお問い合わせください!月-金/9:00-18:00

お電話でのお問い合わせ 0354650506 メールでのお問い合わせ お問い合わせフォーム