天才のパターン思考
2020.09.29
ツイート頭がいい人ほどパターン認識能力が高い!
頭がいい人を定義づけするとするならば、
知識が豊富な人、考え方が柔軟な人、突飛な発想ができる人、
いろいろな切り口がありそうです。
それではビジネスにおいて「頭がいい」とは、どのような人でしょうか?
それはパターン認識能力に長けている人です。
つまり、複数の事柄から共通点を見つけ出す能力といえます。
共通点を見つける力に、ビジネスでどのような恩恵があるのかというと、
例えば問題解決であれば、過去に起きた問題といま現在起きている問題を比較し、
何かしらの共通点を抜き出すことで効率的かつ最適な解決手段を導き出すことができます。
このパターン認識能力は誰でも高めることが可能です。
その具体的な方法を「天才」と「凡人」を比較しながら分かりやすくまとめているのが、
今回ご紹介するこちらの本です。
著者:青木 聡
出版社:ダイヤモンド社 (2018年12月発売)
要約
◆意思決定
天才…自己流の判断基準やチェックリストに沿って即決する
凡人…基準がないので、右往左往して迷いに迷う
◆労力の掛け方
天才…0点、60点、80点など仕事の案件によって力の入れ具合を調節する
凡人…ただ漫然と何も考えずに取り組む
◆マインドセット
天才…できないことでもできるようになる方法を考える
凡人…できないとすぐに諦める
◆クリティカルシンキング
天才…既存のルールや常識に捉われず、時にルールそのものを変えることも厭わない
凡人…他人の設定したルールに常に従う
◆お願いの仕方
天才…いくつかの案を提示して、相手に選ばせる
凡人…相手を説得しようと試みる
◆損切り
天才…結果が出ないことにいつまでも固執せず、一定の基準に達した時点で潔く手を引く
凡人…淡い期待を捨てずに、だらだらと続ける
◆一芸
天才…量より質にこだわり、興味関心のあることを徹底的に深掘りする
凡人…広く浅く、何でもかんでも手を出して、全てが中途半端で終わる
◆言葉
天才…相手が言ってほしい言葉を選んで使う
凡人…自分が言いたい言葉を選んで使う
E氏の私見
パターン認識能力を高めることで得られる最大のメリットは、
思考エネルギーと時間を節約できることにあります。
考えるとは、非常にエネルギーを使う作業です。
成人の脳の重さは男性で1350~1500g、女性は1200~1250gほどで、
平均的な体重の約2%程度に過ぎないにも関わらず、
1日に消費するエネルギーの20%は脳が使うと言われています。
そのため「考えると疲れる」のは当たり前であり、
できるだけ考えないようにしたいと思うのが人間です。
パターン認識能力を上手に活用すれば、
たとえ初めて遭遇する問題であっても過去にうまくいった処理方法でやってみる、
過去に失敗したパターンに近いから別の方法を検討してみる、
といった応用が可能となり、全くゼロから考えるよりもはるかにエネルギー効率は良いはずです。
それに加えて、考える時間を大幅に短縮することもできます。
時間は誰にとっても平等で1日は24時間と決まっていますが、
同じ時間内でいくつの成果をどの程度のレベルで出せるかは、
パターン認識能力の差によって大きく異なるはずです。
思考の無駄を省き、超高速で仕事を終わらせていきたいと思う方は、
ぜひ本書を手に取り、読んでみてはいかがでしょうか。