困っていることがあるのに、上司に相談できない。話しかけるタイミングがつかめないまま、問題だけが大きくなっていく。相談しにくい上司の下で働いていると、こうしたことが起こりがちです。
この記事では、相談しにくい上司に共通する特徴と、つい相談したくなる上司との違いを整理したうえで、部下の側からできる相談のコツを紹介します。最後に、上司の立場で読んでいる方に向けて、相談される上司になるための見直し方もまとめました。
01
相談しにくい上司の特徴
部下が相談しづらいと感じる上司には、共通する行動があります。本人に悪気はなくても、部下の側からは話しかけにくく見えています。
1
反応が冷たい
話しかけても目を合わせない、画面を見たまま返事をする。最初の反応が冷たいと、部下は次から声をかけにくくなります。大事な相談ほど、そのためらいは大きくなります。
2
いつも忙しそうにしている
今は忙しいから、と毎回後回しにされると、部下は自分の話は後回しでいいのだと受け取ります。実際に忙しいのは確かでも、相談の入口が閉じてしまいます。
3
返事があいまいで、相談しても意味がない
相談しても、いいんじゃない、考えておく、で終わってしまう。具体的な返事がないと、部下は相談しても意味がないと感じて、自分で抱え込むようになります。
4
自分のやり方を押しつける
部下の考えを聞く前に、私のやり方に従えばいい、と結論を出してしまう。どうせ聞いてもらえないと分かれば、部下は相談しなくなります。
5
相談すると責められる
困っていると打ち明けたら、なんでもっと早く言わないの、と叱られた。一度でもそういう経験をすると、部下は相談すること自体を避けるようになります。
02
つい相談したくなる上司との違い
反対に、部下がつい相談したくなる上司は、どこが違うのでしょうか。場面ごとに比べてみます。
相談しにくい
相談したくなる
話しかけたとき
画面を見たまま返事をする
手を止めて、どうしたのと聞く
忙しいとき
今は無理、で終わる
30分後に時間をとるね、と約束する
相談への返事
あいまいで、次の行動が見えない
具体的で、次に何をすればいいか分かる
部下の気持ち
気にせず、結論だけを言う
それは大変だったね、とまず受け止める
違いは、能力や性格よりも、日々の小さな反応にあります。相談しにくい職場では、報告が遅れ、ミスが表に出にくくなり、問題が大きくなってから見つかります。相談のしやすさは、仕事の成果にも直結しています。
03
上司に相談できないときのコツ
上司の態度をすぐに変えるのは難しくても、相談の仕方を工夫すれば、話を聞いてもらえる確率は上がります。
1
相談したいことを、先に短くまとめる
何に困っているのか、どうしたいのか、上司に何をしてほしいのか。この三つをメモにしてから話しかけると、忙しい上司にも伝わりやすくなります。
2
時間を予約する
その場で話しかけるより、10分だけお時間をいただけますか、と先に予定を押さえるほうが確実です。上司も心の準備ができます。
3
何を求めているかを最初に伝える
判断をしてほしいのか、意見がほしいのか、知っておいてほしいだけなのか。最初に伝えておくと、あいまいな返事で終わりにくくなります。
4
小さいうちに、早めに相談する
問題が大きくなってからの相談は、叱られやすく、言い出しにくくもなります。まだ小さいうちに、念のため共有です、と軽く伝えておくほうが、自分を守ることにもなります。
5
上司以外の相談先も持っておく
どうしても相談しても意味がないと感じるなら、先輩や別の部署の上司、人事など、ほかに相談できる人を見つけておきます。一人で抱え込まないことがいちばん大切です。
話しかけ方の例です。
避けたい言い方
ちょっと相談があるんですけど、今いいですか。
言い換え
A社の納期の件で、ご判断いただきたいことが一つあります。今日中に10分ほどお時間をいただけますか。
避けたい言い方
どうしたらいいか分からなくて。
言い換え
二つの案で迷っています。私はBのほうがよいと考えていますが、ご意見をいただけますか。
04
上司の立場で読んでいる方へ
相談しづらい上司から、つい相談したくなる上司へ。変わるためにできることを四つ紹介します。
その一
自分の反応を振り返る
部下に話しかけられたとき、自分はどんな顔をしているか。最近、部下から相談を受けたのはいつか。信頼できる人に、自分が話しかけやすいかどうかを聞いてみるのも一つの方法です。
その二
部下との時間を意識的に作る
相談は、待っていてもなかなか来ません。定期的に一対一で話す時間をとっておけば、部下は話しかけるきっかけを探さずに済みます。
その三
具体的な返事をする
相談には、どこがよくて、どこを直せばいいのかを具体的に返します。すぐに答えが出ないときは、いつまでに返事をするかを伝えます。相談してよかったと思えると、次の相談が来ます。
その四
まず気持ちを受け止める
悪い知らせを持ってきた部下にこそ、言いにくいことをよく言ってくれた、と最初に伝えます。責めるのは、そのあとでも遅くありません。
まとめ
相談しにくい上司には、反応が冷たい、いつも忙しそう、返事があいまい、やり方を押しつける、相談すると責める、といった特徴があります。つい相談したくなる上司との違いは、日々の小さな反応にあります。
部下の側からは、相談したいことを短くまとめ、時間を予約し、何を求めているかを最初に伝えること。それでも難しければ、上司以外の相談先を持って、一人で抱え込まないようにしてください。
上司の立場の方は、話しかけられたときの最初の反応から見直してみてください。それだけで、部下から届く相談の数は変わります。
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