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あゝ人材教育!3分ななめ読み

コロナ禍で見直しが進むキャリア観~自己理解に必要な「キャリアアンカー」とは~

2020.05.24

新型コロナウイルス感染症拡大により、キャリア観に変化

転職サイト「ビズリーチ」が行った会員に対するアンケート結果(2020年4月30日発表、n=514)によると、「新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、自身のキャリア観に変化があったか」という質問に対し、「大きく変化があった」(11%)、「多少変化があった」(45%)を合わせ、56%がキャリア観の変化を回答しました。

(出典:ビズリーチ)


続いてキャリア観に変化があったと回答した人に「企業に依存せずに、自律的にキャリア形成する必要があると感じたか」を尋ねたところ、「そう思う」(49%)、「どちらかといえばそう思う」(43%)となり、92%が企業に依存しない自律的なキャリア形成が必要と回答しました。

(出展:ビズリーチ)


いまだ収束の見えないコロナ禍の現況は、自分のキャリアを見つめなおす大きな節目になっていると言えるのではないでしょうか。

揺るぎない自分の軸「キャリアアンカー」

揺らぐキャリア観に対し、改めて自己分析を図る際に参考となる概念が「キャリアアンカー」と言われるものであり、これは、アメリカの心理学者エドガー・シャインが提唱した概念であり「職業に対する自覚された才能・動機・価値観の型」としました。

アンカーとは「船の錨(いかり)」を指します。船は海上で錨を下すと、前に進むことなくその場に留まります。キャリアにおいても、個々がこの錨を持っており、それを心の拠り所として生きていくことになります。
言い換えれば、『譲ることができない価値観』、キャリアアンカーを把握することができれば、自分自身をコントロールしやすくなるのです。

「キャリアアンカー」の探求とキャリア開発支援

「自分らしいキャリア」を歩む第一歩、下記の質問に対して内省をしてみましょう。

①自分の強みや得意なものは何か。
②自分が動機付けられる要素、興味関心は何か。
③私はどのようなことに意味や価値を感じるのか。

今までの経験を十分に振り返り、成功体験から自分の強みや得意なことを認識し、自分がやりがいを感じる時はどんな状況か、自分が大切と考えるものは何かを言語化していくことがキャリアアンカーの探求です。

また、新人・若手はまだキャリアアンカーが定まらず、(経験を重ねた30歳前後で定まることが多いと言われています)キャリア観の揺らぎはあるものです。しかし、現時点でのキャリアに対しての考えた方・価値観を探る支援は可能です。

前述のアンケート結果で、多くの方が企業に依存しないキャリア形成の必要性を感じています。会社からの機会を待てない状況であるとも捉えられます。
不安定な状況下であるからこそ、人材教育の現場で個人に寄り添ったキャリア開発が重要です。人材の流出を防ぎ、荒波に立ち向かえる強靭な組織作りのためにも、組織でのキャリア開発支援の取り組みは、今まさに必要とされるでしょう。

【参考】価値観を探るワーク

温かさ 安定 癒し 思いやり 感謝 感動 完璧 希望 謙虚 健康 貢献 公平
チームワーク 自由 リーダー 実践 正直 真剣 信頼 真理 素直 正義 向上心
ポジティブ 変革 ユーモア 勇気 友情 情熱 成果 援助 夢 理想 責任 家族
礼儀 キャリア ナンバーワン 計画 真心 成長 キャリア 強さ 約束 優しさ
調和 最善 真面目 堅実 平和 誠実 趣味 挑戦 オンリーワン 柔軟性 遊び
努力 冒険 中庸 幸福感 金銭 生活 仕事 利益 自分らしさ 恋愛 やりがい

1.上記の言葉の中から自分が大切だと感じる言葉すべてに○印をつける
2.その中から特に価値を置きたいもの5つに◎印をつける
3.5つの言葉の価値を、自分のエピソード等を交えた自分の言葉で説明する

言語化することで揺るぎないキャリアアンカーの探求につながります。是非トライしてみてはいかがでしょうか。

 

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