箱に入れて持っていた朝顔の種を隣の家の庭に蒔きました。
植栽の少ないお宅で、子供の私は「お花が咲いている方がいいな」と思ったのです。
ひと夏でよく伸び、咲きました。むかしむかし、内緒の話しです。

さて、若い方の成長には目を見張ります。
朝顔のつるのように、アッという間に栄養を吸収するのですね。
本人が自身の成長に気づくのは難しいようですが、
私たち大人が見ていると「経験」を糧にしていることがよく分かります。

2月、3月は新入社員のフォローアップ研修が実施される時期で、弊社の講師も約9か月ぶりに彼らと再会をしています。
上司や先輩方の仕事ぶりや、本人の成功・失敗経験からの学びが、それぞれの社会人像を形作っているようです。

私などは、年齢を重ね新しい経験そのものが少なくなりました。
加えて、趣味嗜好も確立され、学びたいと思うことが一方向を向いています。
知れば役に立つと分かっていることも、興味が湧かずに避けて通ったままになっています。
そんな私を、もう、誰も叱ってはくれなくなりましたからね。

叱ってもらえるのは、有り難いことです。
けれど、「叱ってもらえる権」は若い方にしか用意されていないようです。
いわゆる“特権”。
この特権と、忠告を受け入れる気持ちがあれば、彼らはぐんぐん成長します。
素直に、謙虚に、日々を過ごしてもらいたいものです。

実は先日、尊敬する先輩に、「仕事の仕方が変わった」とおっしゃっていただきました。
（お断りしておきますが、けして悪くなったというのではありません。）
よい歳をして思いがけず自分の変化を示されてドキドキしました。

私もまだ、伸びているのでしょうか?