アフターコロナで活躍するビジネスパーソンに必要な3つの能力とは?
2020.05.26
ツイート2020年5月25日(月)、緊急事態宣言が全面解除されました。
コロナウイルスにより、従来の働き方を変えざるを得ない状況になり、
各企業や従業員の仕事の在り方、価値基準などが大きく変わりました。
代表的なもので言えば、通勤ではなく在宅やリモートへの就業環境変化です。
これまでは会社に出社することが当たり前という風潮でしたが、
結果としてコロナがその常識に一石を投じる形となりました。
在宅やリモートに変わったのは働く場所だけではありません。
仕事の進め方や成果、評価基準まで大きく変化させました。
これからのアフターコロナ時代で活躍するため、
ビジネスパーソンが伸ばしていくべき能力は3つあります。
今回のコラムでは、その内容について解説していきます。
セルフプロデュース能力
まず1つめはセルフプロデュース能力です。
セルフプロデュースとは、文字通り直訳すれば自己演出のことですね。
類似の言葉にセルフブランディングもありますが、どちらも似た意味で、
「自分が持っている個性や強みを分析し、それらを戦略的にアピールしていくこと」です。
在宅やリモートになり、これまで可視化されていた仕事の頑張り、
プロセスが一気に見えにくくなりました。
これにより、会社や上司はあなたの仕事ぶりを
これまでとは別の方法、切り口で評価しなければならず、
おそらく多くの企業がより成果主義的な方向に向かうのではないかと予想されます。
そうした場合、上司や評価者の立場から考えてみれば、
「今こんな仕事をしています」「自分はこれで会社に貢献します」と
自らをアピールしてくる部下とそうでない部下を比べたら、
印象や評価はガラリと変わるはずです。
ただ重要なのは、必要以上に自分を良く見せたり、
無理に数字などの定量評価をアピールすることにこだわらないことです。
仕事によっては、なかなか目に見える成果物として提示できないこともあるでしょう。
その時には、こまめに仕事の進展状況を共有するといったコミュニケーションを
上司や同僚と積極的に取るようにしましょう。
いずれにしても自分の存在を外部にアピールする発信姿勢が大切だということです。
ライティング能力
2つめはライティング能力、すなわち書く力ですね。
セルフプロデュース能力にも大いに関係してくるところですが、
自分を表現するにしても、相手に何かを伝えるにしても、
その根底にはライティング能力が深く関わってきます。
対面や電話で済ませていたような仕事もコロナをきっかけにして、
メールやチャットに代替されるようになってきました。
例えば、営業であれば電話によるアポ取得はこれから徐々に減っていき、
メールまたは広告による営業が増えてくるでしょう。
そのため、これまでは経験と勘で言葉にしていたものを、
文字に可視化していく必要があります。
要は営業トークを文字起こししてメールや広告に書けばいいんでしょ?
と思われた方、その考えは甘いかもしれません。
私たちが普段しゃべっている言葉は想像以上に入り組んでいて、
単に文字起こしをしただけでは全く使い物になりません。
また相手の理解度や反応を見て、次に何をどれくらいの密度で話すのかを
脳は瞬時に考えて判断しながら話しているので、
多くの人に当てはまる営業トークにはならないのです。
読み手を惹きつける言葉、構成は話し言葉とはまた違います。
相手目線で分かりやすく伝わる文章を書ける能力は、
間違いなくこれから必須の能力の一つでしょう。
しなやかなマインドセット
最後の3つめは、テクニカルスキルではなくマインドセットです。
マインドセットとは、一般的には心構えや心の在り方と訳されますが、
もっと平たく言うならばモノの考え方や見方を指す概念です。
アメリカ・スタンフォード大学心理学教授で、
マインドセット研究の第一人者であるキャロル・ドゥエック氏によると、
マインドセットは大きく分けると次の2つに分類できると言います。
しなやかなマインドセット(ポジティブな考え方)
例)努力し続ければ夢は叶う、何度もトライすれば壁は乗り越えられる
硬直なマインドセット(ネガティブな考え方)
例)人の能力は生まれつきで変わらない、努力しても意味がない
どちらのマインドを持つのが望ましいかは一目瞭然ですね。
硬直マインドセットを持つ人は、自分で限界をつくってしまい、
せっかく挑戦をしても少しの失敗で成長の歩みを止めてしまいます。
実にもったいないことです。
一方でしなやかなマインドセットを持つ人は、たとえ失敗の経験をしたとしても
「今はまだできないけど、きっとできるようになる」と前向きに考えることができます。
しなやかなマインドセットを持つための第一歩は、"今はまだできない"というように、
失敗してもこれは成功への通過点なのだ、と意識的に捉えるようにすることです。
ぜひ日頃から自分自身のマインドセットを見つめ直すようにしましょう。