パワーポーズが最高の自分を創る
2020.11.24
ツイート仕事前の姿勢がパフォーマンスを左右する!?
姿勢を変えるだけで、自分自身の内側から自信が溢れてくる。
そう言われても多くの人がピンと来ないでしょう。
それどろこか怪訝そうな顔をして、こちらを見てくるに違いありません。
しかし、姿勢が人間のメンタルに大きな影響を及ぼすことは、
科学的なエビデンスもある明確な事実なのだそうです。
それは「パワーポーズ」と呼ばれる姿勢、しぐさで、
ビジネスパーソンの間で広まっています。
今回はそんなパワーポーズに関する本をご紹介します。
著者:エイミー・カディ
出版社:早川書房 (2016年7月発売)
要約
◆自信、安心感、強い熱意を伝えるもの
起業家がベンチャーキャピタルに対してプレゼンテーションを行ったとき、
その人の特性が最も伝えたのは「声の質、身振り、表情」などの非言語情報であった
◆自己肯定感が不安を抑制する
事前に自分が大切にする価値観について考えた者は、そうでない者と比較して、
ストレステストに対するコルチゾール(ストレスを感じた時に分泌されるホルモン)レベルが
著しく低い結果であった
◆最高のパフォーマンスを発揮するために
自分の価値観、特性、強みを最大限に発揮でき、それを自身の行動や人との関わりの中で、
自らありのままに表せるとわかっている-この状態がベストパフォーマンスの源になる
◆パワー(自信)がないと仕事はうまくいかない
不安を感じている状態では、論理的な判断、柔軟性、注意力が失われ、
困難な状況に対処するために必要な力が発揮できない
◆身体を小さく丸めるとパワーも小さくなる
腕を身体に触れる、上半身を丸める、肩を落とす、頭をうなだれる、
こうした姿勢、しぐさは自然とパワーを奪い、不安や恐怖を感じやすい
◆パワーポーズで自分をコントロールする
腕を大きく広げて胸を張る、力強く歩く、椅子に深く腰掛けて手足を広げることで、
自信や自己コントロール感が高まり、粘り強く物事に取り組む確率が高くなる
◆大事な場面を迎える前に
どうしても成功させたいプレゼン、面接、会議、スピーチなど、
勇気と自信を求められる局面の前にはパワーポーズで自己を高める
E氏の私見
本書が発売されたのは2016年。
その時の私は何となく自分に自信が持てない、何か作業をしていても今ひとつ没入感がない、
そんな状態だったように記憶しています。
仕事からの帰り道で書店に寄って目にしたのが本書です。
パワーポーズって何だろう?
最高の自分って何だろう?
その疑問を解き明かしたくて、すぐにレジに並びました。
しぐさや姿勢だけで精神状態が変わり、
実際に体内のホルモンバランスまで影響する、
書いてある内容は一見すると信じがたいものでしたが、
何でも自分で試してみなくては気が済まない私は、
その日から早速パワーポーズを意識するようにしました。
仕事中の姿勢、歩き方、声の出し方。
一つひとつは些細なことでも改めて意識を向けてみると、
普段の何気ない行動が自分の思考や精神に深く影響を及ぼしていることは、
容易に理解できました。
実際、いつもなら緊張してしまう大人数の前での発表も、
事前にパワーポーズを行うことで(少なからず自己暗示もあってか)、
落ち着いて対処できたこともありました。
2020年はコロナショックで世界中の人々に恐怖と不安がやってきました。
そして、それは今もなお続いています。
これから先の未来、社会、そして自分自身がどのような変遷を辿っていくのかは分かりません。
そこには不安と恐怖も付きまとってきます。
いま自分が何をすべきかが分からない、不安で頭と心がいっぱい、
という時こそ本書を思い出して、一度冷静に自分自身の在り方を客観的に見つめ直すことが、
有効な手立てなのかもしれません。