2021.08.06

自分が当たり前であるという思考のとらわれ ~LGBTQの観点から考える~

あゝ人材教育!3分ななめ読み

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この言葉知っていますか?

 “ヘテロセクシュアル”という言葉をご存知でしょうか?

おそらくこの言葉を知らない人が大多数かと思いますが
これは異性愛者という意味で、ほとんどの人々が当てはまるであろう
「異性を好きになり、性的な欲求も持つ性的指向」のことを指します。
( “ストレート”と呼ぶ方もいるかもしれません。)

では、なぜ同性愛者や両性愛者にあたる
レズ(L)やゲイ(G)、バイセクシュアル(B)
多くの方が知っているのでしょう?

それは、ヘテロセクシュアルとは違って、
LGBTQはカミングアウトしなければ
周囲、ひいては社会からその事実を認識してもらえないからです。

要するに、多数派ではないために
このように名称を付けられ、異色な存在として
世間に認識されているということなのです。

もちろん、その逆も然りで
ヘテロセクシュアルはわざわざカミングアウトをしなくても
特に問題なく生活していけます。

実際に多くの方がそうかと思いますが、
あえて「私は異性のことが好きです」とは言わないですよね?

これには、人間のある考えが根底にあるからなのです。

人は異性を愛さないといけない?

これまで世間の多くの人々は、相手の性的指向に関係なく
異性との結婚を勧めたり、強要したりしてきました。

これは、ヘテロノーマティヴィティ(=異性愛規範)という概念が
世の中に蔓延っているからなのです。

そもそも、ヘテロノーマティヴィティとは
「世の中には男と女しか存在しない」、「性行為や恋愛、結婚は男女間で行うべきもの」、
さらに言うと、そのレールから逸脱することは不道徳だ、という考え方のことです。

身近な例で考えると、親が勝手にセッティングしたお見合いに参加を強制される、
なんてこともそれにあたるかもしれませんね。

とはいえ、そういった考えがみんなの中に浸透しているのも無理はありません。

なぜなら、幼少期に聞かされるおとぎ話ではお姫様と王子様が必ず結ばれますし、
パンを咥えた女子高生が曲がり角でぶつかって、
恋に落ちるのは決まってイケメン男子高校生ですし、
アイドルへのインタビューで一番盛り上がるのは
「好きなタイプは?」という質問ですし・・・。

ずっとこうした文化の中で暮らしていれば、
いつのまにか「異性を愛すること=当たり前」となってしまっても
しょうがないのかもしれません。

自分が多数派なだけであって正解ではないという意識

あなた一人の言動で世間の当たり前を覆すことは難しいかもしれませんが、
あなた一人の「自分が多数派なだけであって正解ではない」という意識で
助かる人は大勢います。

また、自分が何において多数派(マジョリティ)なのか、少数派(マイノリティ)なのか
それらに気づこうと、周囲を見渡しながら生活するだけで、
あなたの世界は大きく変わるのではないかと思います。

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