研修のはじめを見直す
「そんなこと言われなくてもわかってる」
「今更こんな基本的なこと学ぶ必要あるの?」
自身が研修を受講した際にこんなことを感じた経験が
ある方も多いのではないでしょうか。
このように感じながら参加する受講者もさることながら、
「このように感じる人がいるかもしれない」と不安を抱えながら
登壇をする講師にも計り知れないプレッシャーがかかります。
なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか?
これは研修で学ぶ内容について、
事前知識や経験が全くの0という方はほとんどいないからなのです。
プレゼンテーション研修を例に考えると、
「自分のプレゼンテーションが
他人と比べて下手だと感じたから受講しようと思った」
「ある人のプレゼンテーションを聞いて、
こんなプレゼンテーションができるようになりたいと思った」
という自分の「経験」が参加動機になっている方が多い印象です。
そのため、「一般的に良いとされるプレゼンテーションとは~」などと
理屈や理論から入ってしまうと最初に挙げたようなことになってしまうのです。
そんなネガティブな感情のまま受講した研修の効果は…
もう言わなくてもわかりますよね。
要するに研修は理論や理屈から入る必要はないのです。
EATで研修を構成する
そんな研修を効率的なものにする構成として「EAT」というデザインが存在します。
知識や理論を学ぶ事を「Theory(セオリー)」
経験をすることを「Experience(エクスペリエンス)」
気づきを得ることを「Awareness(アウェアネス)」
と定義すると、
大半の教育はまず最初に知識を身に付け(T)、
その後知識を生かす経験をして(E)、
気づきが生まれる(A)、という流れが主流です。
一方、まず経験をしてみて(E)、
そこで自分のスキルを磨く必要性や深めるべき知識に気づき(A)、
実際に学ぶ(T)。
これがEATモデルです。
下図は大学教育におけるEATモデルですがご参考までにご覧ください。
(参照:https://berd.benesse.jp/koutou/topics/index2.php?id=4331)
EATモデルでは実際に自分の経験・体験に基づいて講義や解説を聞くので、
理解度はもちろん、自らの納得感にもつながりやすく、主体的な学びを期待できるようになります。
もちろん教育の導入部分としても、最初にダラダラと講義が入るより
受講者の興味や関心をひきやすくなります。
「じゃあ『まず経験をしてみて(E)』とあるけど具体的に何をすればよいの?」
という疑問があがると思います。が、
今回は少し長くなってしまったので
続きは次回コラムでお話したいと思います。
どうぞお楽しみに!
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