テレワーク推進による弊害
昨今のコロナ禍によってテレワークを導入する企業が増えましたが、
それと同時に問題になったのがリモートハラスメントです。
何かあるたびに「とりあえずZoomで話しましょう」とWEB会議を執拗に求めたり、
WEBカメラの常時ONを強制させたりと、意外と多くの方がストレスを感じていました。
そういった背景もあって、
・テキストコミュニケーションで事足りる場合はメールやチャットなどで済ませましょう
・WEB会議では映像OFFでも構いません
というアナウンスをする企業が主流だったのですが、
最近これとは真逆の動きをする企業が増えてきている印象です。
理由としては、いたってシンプルで
このやり方ではメンバー間に認識の齟齬が起きやすいためです。
では、なぜ認識の齟齬が起きやすいのでしょうか?
これは日本人のコミュニケーションスタイルに起因しているものと思われます。
日本人特有の空気を読む文化
日本人同士のコミュニケーションにおいては、
その場の状況や相手の表情、相手が発した言葉の背景を察して
意思疎通を図ることが多いです。
これをハイコンテクスト文化=空気を読む文化と呼び、
日本人のコミュニケーションは世界で一番「ハイコンテクスト」であると言われています。
例えば、あなたが自社サービスを提案した時に、
「サービス自体はとても良いのだけど、これだけの金額を社内稟議で通すのは難しいかも」
とお客様に言われたら、「値下げしてくれってことかな?」なんて察しますよね。
このように、“はっきりと言わず”に“含みを持たせ”、“相手に察してもらう”
そんなコミュニケーションスタイルのことを言います。
これとは反対に、欧米では相手が発した言葉を額面通りに受け取るという、
シンプルかつ明確なローコンテクスト文化が主流となっています。
これらのコミュニケーションスタイルの違いが分かる例として・・・
何かをお願いされた時に日本人が言いがちな
「できなくはないけど、難しいかも。」という言葉ですが、
これは欧米人からすると「できない」とは明確に言っていないから
「できる」と受け止めるそうです。
率直に言って、「マジか・・・。」と私は思いました(笑)
オンラインコミュニケーションに向いているのは?
テキストコミュニケーションが主流になる
オンラインコミュニケーションにおいては、
圧倒的にローコンテクスト型が向いています。
テレワークが導入されてから、メールやチャットなどでのコミュニケーションが増え、
対面で話すより状況を細かく伝えないといけないから面倒くさいと思っている方は、
ハイコンテクスト型の傾向が強く、相手の理解力・察知力ありきのコミュニケーション
になってしまっているかもしれません。
もちろん、日本人であればこのコミュニケーションスタイルの方が
楽だと感じる方が大多数だと思いますが、ウィズコロナ・アフターコロナを生き抜く
ビジネスパーソンになるためには、ローコンテクスト型のコミュニケーションを身に着けることも
一つ重要なポイントかもしれません。
さらにこういった取り組みは、個人の成長のみならず
多様なバックグランドを持つメンバーが活躍しやすくなるという点で
組織の成長にもつながります。
企業事例として株式会社メルカリ様の取り組みが非常に参考になるかと思いますので、
こちらも併せてご覧いただくと、よりイメージがつきやすくなるかもしれません。
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