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読書マニアE氏の推薦ビジネス書

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代

2021.02.09

あなたはギバー?テイカー?それともマッチャー?

与える人こそ幸せな成功者となれる、というと
自己啓発本の安い売り文句か?との声も聞こえてきそうですが、
ある調査によると、どうやらこれは真実らしいのです。
ただし・・・という注釈は付きますが。
(この点はこれから紹介する書籍を詳しく参照していただきたい)

ビジネスに限らず、私たちは人生の多くの局面において、
他の誰よりも自分が得をする、価値あるものを受け取るべきか、
それとも報酬や見返りを気にせず自ら他者に差し出すべきか、
の選択に迫られるケースは多いものです。

基本的には人間は3タイプに分類することができます。
ギバー…自分が受け取る以上に相手に与えようとする
テイカー…相手よりも自分の利益を優先させようとする
マッチャー…与えることと受け取ることのバランスを中間にとろうとする

当然、このタイプは状況や相手との関係によって簡単に切り替わります。
上司の前ではギバーになり、後輩にはテイカーとなる、といったようにです。
余談ですが、これは職場で嫌われる人間の代表格かもしれませんね。

上記の分類から考えてみると、金銭的な富の多寡を成功の尺度にした場合、
人生において最も成功するのは「ギバー」なのだそうです。
これは少し直感に反する結論だと感じるかもしれません。

自らの利益を優先するテイカーこそが、富を最大化するのではないのか?
今回はそんな人間観と成功の関係についてのビジネス書籍をご紹介します。

著者:アダム・グラント
出版社:三笠書房 (2018年11月発売)

要約

◆最も成功しており、最も成功していないのはギバー
ある調査によると、年間収入や生産性の指標でみると
最下層にいるのはギバーであり、逆に最上層にいるものギバーであった

◆テイカーの見極め方
一人称の代名詞(私)を多用し、自分自身についてのことばかり語る
SNSでは実物以上によく見える自分の写真を投稿する

◆成功しているギバーの4つの特徴
人脈、協力、評価、影響力
これらを上手に駆使するギバーが成功する

◆ゆるい人脈をつくる
強いつながりは絆を生み出すが、弱いつながりは橋渡しとして役に立つ

◆5分間の新設で価値を増やせ
ギブアンドテイクの関係で価値を交換するのではなく、
ギブによる価値の創造を目指す
その恩送り的な行為はやがて第三者に感染していく

◆頼り合うことは弱さではない
互いに助け合うことは強さの源であり、
多くの人々の知識やスキルをより大きな利益のために活用する手段

◆他人に好かれる人の行動
ギバーがよく行う行動は「人にアドバイスを求めること」である
アドバイスを求めることで協力と情報共有が促され、良好な関係をもたらす

E氏の私見

ギブ&テイク。

何かを与えたら代わりに何かをもらうのは、
とても対等な互助関係にあるように思えますが、
私には、どうしてもこの言葉にどこか寒々しい印象を覚えてしまいます。
その理由は、こっちがギブ(与えた)したのだから、テイク(獲得する)するのは当たり前という
ギブがテイクの免罪符になっているように個人的には感じてしまうからです。

もしかすると、この違和感は古くからある日本人の文化、思考による影響かもしれません。
少し前までの時代、多くの日本人の中には「思いやり、助け合い」の精神があり、
第三者に無償で奉仕することは至極当然であったように思います。
困ったときはお互い様、なんて言葉もよく耳にしました。

しかし、今の時代はどうでしょうか。
思いやりや助け合いの気持ちが相対的に減ったとは思いませんが、
隠れた前提として「困ったときはお互い様(だから私が困ったら助けてよね)」という
恩を売る側面としての言葉に変化してしまったのではないでしょうか。

この背景には、正直者はバカを見る社会構造になってしまったことが
要因の一つとして考えられます。

例えば特殊詐欺。
オレオレ詐欺に代表されるように、電話口で息子の名を騙る別人を演じて、
お金を振り込ませる犯罪が今も後を絶ちません。

助けたい、その単純な親切心がいとも簡単に悪用されてしまうのが現代社会。
本当に目の前の相手を信じて良いものか、騙されているのではないかと疑心暗鬼になれば、
自分の利益を考えずにギブしようと思う人は少なくなっていって当然です。
本当の息子からのSOSも見逃してしまう可能性すらあります。

確かに他人に見返りを求めず、惜しみなく与える行為は、時に非常に残酷な結果を招きます。
しかし、だからといって被害者が加害者に立場を変えて、テイカーになったらどうでしょう。
おそらく人間社会は非常に息苦しいものへと変わっていくでしょう。

世の中の全員がギバーになれば良いとは思いませんが、
私たち一人ひとりが改めてギブに喜びを見出し、
安心してギブできる社会を実現させていくことこそ、
本当に豊かな世界、社会と呼べるのかもしれませんね。

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