学校に行かないという選択と責任
中学校への不登校宣言をした、ユーチューバーのゆたぼんが話題になっています。
彼は自分の意志で学校に行かないことを選択しており、
「他人の言う事を黙ってハイハイ聞いている人が多いことに違和感を覚えた(ロボットみたいになる)」
ということが大きい要因のようです。他にもたくさん理由はあるのでしょうが・・・。
ネット上では賛否両論でており、否定派の意見としては、
6~15歳までの大半を過ごすことになる小中学校は、
子どもの成長にとって、とても大きな影響を与える。
そこで培われるのは単なる国語や算数の知識のみならず、
友達とのコミュニケーションや社会のルールを学ぶ場でもあるから、
学校には行くべきだ、というものです。
これに対して、ゆたぼんの言葉をそのまま借りると、
「学校に行かんくて将来困っても、それは自分の責任やし。
逆に親とか大人の言う通り、嫌々学校に行って将来困っても、それも自分の責任やから。
誰も責任を取ってくれへんねん。自分の人生は自分で責任を持つしかないねんから。」
責任、何とも重たい言葉です。
ゆたぼんは学校に行かなくても困るのは自分だから良い、という論調ですが、
果たして本当にそうでしょうか。
人間は一人では生きていくことができません。
大なり小なり何らかのコミュニティに属して生きていくわけです。
自分がルールを守らないことで"自分"が困っても良いと、
自分がルールを守らないことで"他人"が困っても良いは全く違います。
例えば、自分は野菜が嫌いでお菓子が大好きだ。
だから毎日お菓子だけを食べて生きていきます。
と選択をすることは本人の自由です。
しかし、その結果として身体を壊して、入院することになったら困るのは誰でしょうか。
きっと家族は心配するでしょうし、医者や看護師にもお世話にならなければなりません。
私たちは自由に生きることができます。
しかし、その自由を「何でもしてよい無法地帯」と同義ではありません。
真の自由とは、社会一般のルールを順守し、他者との関わりを尊重しながら、
どのように生きていくかを自分なりに選択していくことだと思うのです。
ただ単純に皆が好き勝手に生活するようになったら、社会は一瞬で崩壊します。
ゆたぼんの学校に行かないという選択は誰にも咎めることはできません。
しかし、ユーチューブの動画を見て、
「学校に行かない=自己責任だから社会のルールを破ってもいい」と
勘違いしてしまう子ども、親が増えていかないことを切に願うばかりです。
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