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ちょっと勝手に歴史から教訓抽出

幕末の志士、坂本龍馬から学ぶ「人たらし」の極意

2021.03.18

坂本龍馬はどんな人?

坂本龍馬といえば、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。

幕末の時代を生きた土佐の武士?
亀山社中や海援隊の中心人物?
薩長同盟を成立させた功労者?
刀を差して立っている写真?

何を思い浮かべるかは人それぞれでしょうが、
そもそも坂本龍馬を知らない、という人はいないほど有名な人物です。
2010年にはNHKの大河ドラマにて福山雅治さん主演の 「龍馬伝」が
放映されたことも記憶に新しいですね。

さて、坂本龍馬は歴史に残る数々の偉業を成し遂げたわけですが、
その偉業達成の成功要因の一つは「人たらし」であったことが挙げれらます。

当時は、生涯を1つの場所で終える人間が大半であった時代に、
土佐藩を脱藩して放浪した龍馬は広く日本を見聞しました。
新しい物好きは土地や場所のみならず交友関係も同じで、
非常に多くの人物と交流したという記録が残っています。

後の初代内閣総理大臣・伊藤博文は龍馬のことを
「どんな場にも溶け込める雰囲気を持った人物」と評しています。

伊藤博文だけでなく、西郷隆盛や木戸孝允、勝海舟など
立場や役職、思想を超えての幅広い交流は目を見張るものがあります。

人たらしの極意

龍馬が幅広い人間関係を築くうえで重要視していたことの一つは、「とにかく相手を知る」ことでした。
相手が興味関心を持っていること、好きなこと、苦手なことを会話の中から探り出すのです。

相手にただならぬ興味をもつ、それはつまり相手に「自分はあなたに興味がある」ことを
明確に伝えるメッセージでもあるのです。
人間には、
関心を示されることでその相手に好意が芽生えやすいという心理があります。

このことを潜在的に熟知していた龍馬の会話術、コミュニケーション能力は、
現代社会でも十分すぎるほどに通用するものでしょう。
もし現世に生まれていたのなら、優秀な営業パーソンになっていたことが容易に想像できます。

会話術のみならず、龍馬が人たらしと呼ばれるのは、その人柄と性格も大きく影響しています。
龍馬はいつも笑顔で、土佐訛りのおおらかな男であり、
細かいことは気にしない一方で、優しく気配りのできる人物であったようです。
おおらかで柔らかな印象を与えることは、当然ながら多くの人から好かれやすいでしょう。
逆に常にピリピリして殺気立っている人は、自然と周りから人が離れていくものです。

龍馬は土佐を脱藩した後も、同郷の人々との交流は続いてたようです。
土佐藩の同士からすれば、国を捨てた裏切り者ともなるのですが、
龍馬が憎まれにくい人柄であったことが伺い知れるエピソードでもあります。

その他にも同じ時代を生きた人々からの証言を見ると、
愛嬌のある人物だが、世の事情に疎くて何も知らないなど、といった人間性も明らかになっています。
世の中のことを知らないことは一般的には恥とされますが、
龍馬はそんな恥を捨てて、自分の知らないことがあれば、
素直に教えを請うことができる柔軟性を持ち合わせていました。

実際、龍馬は『恥といふことを打ち捨てて、世のことは成るべし』という言葉を残しています。
為すべきことを為すには恥も外聞も捨てよ、ということを言っているわけですが、
人間は年を取ればとるほど、恥を捨てて教えを請う、物事に取り組むことが難しくなってきます。

似たようなもので、坂本龍馬が遺した言葉のなかで最も有名な句が、
『世の人は我を何とも言わば言え。我なす事は我のみぞ知る』でしょう。
誰に何を言われようが、どう思われようが自分が目指す道には一切関係ない。
しびれる名言です。

ちっぽけなプライドなど捨てて、ありのままの等身大の自分で人と付き合う。
人たらしの極意はそんなところにあるのかもしれません。

 

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