若手に期待するのは“失敗を恐れずに挑戦すること”
近年、お客様や講師からよく聞く若手社員の傾向として
「主体性・積極性に欠ける」というものがあります。
実際に、ある調査では人事担当者が若手社員に最も期待していることとして
「失敗を恐れずに挑戦すること」が6割以上の回答を占めています。
(参照:「若手社員の育成実態と課題」に関する人事担当者アンケート)
例えば、若手社員Aさんが「新しいプロジェクトをやってみないか?」と先輩から聞かれたにもかかわらず、
「やったことがないので、また別の機会にお願いします。」と回答したとします。
この場合、先輩目線だと「A君はやる気がない」と受け取られてしまいがちですが、
Aさんの心情としてはどうなのでしょうか。
よく聞いてみると、本当に「Aさんがやる気がない」というケースは限りなく少なく、
・「過去にも似たようなプロジェクトがあったし、未経験の自分ではなく経験やスキルのある方がプロジェクトに参加した方が、他メンバーにとってもメリットが大きいだろう」
・「それに、その方がお客様も助かるはず」
こんな風に考えているケースがほとんどである印象です。
このようなケースにおいては、やる気や主体性のようなスタンスと、
具体的な業務スキルが混在した問題として捉えられがちなのです。
最近の若い人々は“周囲に迷惑をかけたくない思い”が特に強いため、
スキルに自信がつけば、やる気や主体性といった部分はあまり関係なく、
自然と主体的に動けるようになるではないかと思います。
スキルがつけば主体的に?そんな簡単な話なの??
と、多くの教育研修会社が言うのは大体ここまでですが、
私はそれだけでこの問題が解決するとは思いません。
もっともっと根本的な部分に問題が潜んでいるのではと考えます。
ここで、最近の若手社員の傾向としてよく聞くものをもう一つ紹介します。
それは、「些細なことでも許可を得ないと進めない(自己判断ができない)」という点です。
“明らかに自分自身の権限としてある行動でさえ、一々周囲に確認しないと動けない人”
のことであって
“周りの意見を聞かずに、自分勝手に仕事を進めてしまう人”
とは大きく異なるのでその点だけは注意してください
極端な例を言うと、資料のチェックをお願いしているにもかかわらず
「資料内の誤字って、訂正しても大丈夫ですか?」と聞いてくる、など。
(「修正前に必ず相談して。」という会社もあるかもしれませんが)
もう少しリアルなシーンを想定してみると・・・
ビジネス的思考が染みついている若手社員の上司や先輩からしたら
禁止事項として明記されていないことは、相手側の
「本当はやってほしくはないけど、常識やルールの範囲内なら口出しはしません」
という意図を容易に汲み取れるかもしれませんが、
若手社員は「やっても良いと明記されていないなら、何かあったら怖いからやらない」
という思考になる傾向が強いということです。
そもそも、周囲に迷惑をかけたり、失敗をすることになぜそんなに恐れているのか?
それはこの時代背景が多く関係しているのではないかと思います。
失敗に不寛容な「一億総叩き社会」
現代では、メディアで政治家や芸能人が失言したら、
その多くが辞職や活動自粛になりますよね。
そこからはひどいもので、ファンからは手のひらを返され、
SNS上では大多数の匿名の人たちからバッシングを受け、
最終的には表舞台から姿を消すことに。
というように、どんなに人気な人でもミス1つで
サヨナラな世界をずっと見てきているからこそ
“どんな理由があれ、失敗はいけないもの”という認識が
脳に刷り込まれているのだろうと推測します。
これらをもって、今あなたの部下である若手社員に対して
もしこのようにあなたが感じているのであれば、
是非以下2点を意識していただければと思います。
➀自身がその部下の失敗をフォローしてあげる・あげられる存在であることを示し続けること
➁自身が他人の失敗を笑ったり・批判したりする姿を見せないこと
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