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読書マニアE氏の推薦ビジネス書

最強リーダーの話す力

2022.12.09

リーダーに求められる力は幅広い

書店に足を運び、「リーダー」に関するビジネス書の本棚を見る。
そこには、ずらっと数多くの書籍が並んでいます。

  • コーチングで部下の能力を最大限に引き出す
  • リーダーは相手の話を徹底的に聴こう
  • リーダーシップを発揮する
  • 心理的安全性の高いチーム作り

そして、今回ご紹介する『最強リーダーの「話す力」』です。

筆者の私自身もマネジャーというポジションであり、
プレイヤーの時よりも求められる知識・スキル・視座のステージが
確実に一段階上がっているのを日々実感しています。

だからこそ、リーダーやマネジャーに求められる力は数多く、
それゆえに書店でも大きく取り上げられているのでしょう。

さて、今回はそんな多様化するリーダー力の中でも、
「話す力」に焦点を当てた書籍をご紹介します。

タイトル:最強リーダーの「話す力」
著者:矢野 香
出版社:ディスカバリー・トゥエンティワン (2022年9月発売)

リーダーの話す力は5つの要素を押さえよう

リーダーに話す力があれば。自分の支持者すなわちフォロワーを増やし、
集団を意図する方向に導いていくことができるでしょう。
次の5つの要素を押さえることで、話す力は習得できます。

注目を集める

人が相手を判断するのは、目の前に現れた瞬間です。
つまり、話をする前に既に勝負は始まっている、ということです。
聞き手の前に登場する際には「足音」に気を配ると良い、と本書は言います。

第一印象は声ではなく、足音で作られるため、
カツカツと靴音を高く響かるようにすると、
力強く自信がある印象を聞き手に与えることができます。

ビジネスシーンでは、プレゼンテーションの場面などで活用できそうです。
プレゼンターとして、檀上に登る際などには、
意図的に足音を演出してみると良いかもしれません。

高揚感を高める

聴衆の注目を集めたら、次は高揚感を高めることを意識します。

高揚感を高める一つの方法として、聞き手の眠っている感情を刺激することが有効です。
例えば、創業者の名前を使って、メンバーの感情に訴えかける方法です。
「この会社を立ち上げた○○さんが、今の現状を見たらどう思うでしょうか」
などと話すことで、相手の心を動かすことができるでしょう。

信頼感を与える

3つめの要素は、信頼感を与えることです。
この話は聴くに値するものだという信頼がなければ、
どのような話し方をしたとしても、相手は興味を持ってくれません。

そのためリーダーには、事前分析が必須であり、
次のような観点でチェックするようにしましょう。

P = People(相手・聞き手は誰か?)
P = Purpose(話す目的は何か?)
P = Place(場所・設備・状況は?)
M = Merit(話を聴くメリットは?)
M = Main message(主張は何か?)

基準を示す

4つめの要素は基準を示すことです。
リーダーが何を考え、どのような判断をしているのか、
聞き手にはっきりと分からせる話し方をする必要があります。

自身の考えを明確に示すための具体的な方法の一つとして、
受動態ではなく、能動態で話すことが挙げられます。

受動態の例
売上目標を達成するため、来月から営業会議が行われることになりました。

能動態の例
売上目標を達成するため、(私は)来月から営業会議が行います。

些細な違いのように思われることかもしれませんが、
リーダーが受け身で語ってしまうと、責任転嫁のようにも聞こえ、
聞き手に逃げ腰の印象を与えてしまうので、注意しましょう。

器の大きさを見せる

最後の要素は器の大きさを見せることです。

器の大きさを感じさせるリーダーの在り方とは?
その答えを本書では「こわあたたかさ」が重要だと説きます。

「怖い」と「温かさ」を組み合わせた本書内での造語であり、
このどちらか一方が在るだけでは不十分だと言います。

また、リーダーは完璧な存在である必要はなく、
時には弱さを見せることも必要です。

弱みを見せることは人間らしさを伝えることにも繋がります。
通常、リーダーは恐怖感や弱さを隠したがる傾向にあります。
しかし、あえて人間的な弱さを見せることで、
話を聴く人たちに、リーダーも自分と同じ人間なのだという、
共感を強く与えることができるはずです。

まとめ

リーダーは様々な個性を持つメンバーをまとめ、
共通の目標達成のためにチームを率いる役割を担っています。

単純に指示をするだけでは、人は最大限の成果を生み出すために動いてはくれません。
より効果的に人に話す力を身につけることは、リーダーとしてのレベルアップのみならず、
会社や組織全体の競争力強化にも繋がっていく部分です。

これまで肌感覚で何となくメンバーに対して話をしていたのであれば、もったいないことです。
リーダーとして、話す力を身につけたい方は、ぜひ本書を読んでみてください。

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