後継者育成計画のこと。次世代リーダーを見極め、現経営層との円滑な引き継ぎができるよう、特別な経験や教育を与えて事前に準備をする。優秀な人材の選出には、公正な人材査定力や組織分析力を要するため現経営層の真価が問われる。
切れ味の悪くなった洋裁用の裁ち鋏を新調する気になりました。
何しろ腕のない者こそ道具に拘れと言います。
刀鍛冶の伝統を受け継ぐ鍛冶屋で作られる裁ち鋏は工芸品に分類されます。
職人さんが鋼を鍛えて1丁ずつ手作りされていますが、こうした鍛冶屋も後継者がなく伝統が途絶えようとしています。
世界に誇る技術ですので、後継者問題の存在はとても残念です。
企業においても、後継者育成は常に重要な課題です。
ある日、唐突に次の経営者を指名するワケにはいきませんよね。
まず、リーダーが生まれる土壌がなければなりません。
働く環境として適切な場があり、企業の将来ビジョンや方向性が確立している必要があります。
企業内のあらゆる場所でリーダーは必然と生まれています。
そうした人材は現時点でメンバーを統率する能力を備えていますが、経営感覚があるかは別の問題です。
つまり、現企業方針に準ずるだけでなく、さらに展開のできる人材か否かということです。
人の可能性を推し量るのは困難ですが、一つはっきりと言えるのは、自社の経営者としてふさわしい人格や特性・スキルを整理するべきだという事です。
どのような人物ならば会社を託せるのか、託したいのか。
次世代リーダー、次々世代リーダーをサクセッションプランに基づいて育成していくには、こうした自社特有の経営者特性把握が重要となります。
工芸品は修行を重ねた職人の銘が受け継がれ、ある種のブランドとなります。
企業も又、経営者特性を受け継ぐことによって色を持ち、信頼を獲得していくのではないでしょうか。
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