メタバースが教育現場に与える影響
2022.08.08
ツイート新型コロナウイルスが流行してから3年が経つにもかかわらず、
未だに収まりは見せることなく、最高感染者数が更新され続けています。
そんな新型コロナウイルスによって私たちの生活形態は大きく変化せざるを得なくなりました。
社会人は自宅で仕事をするリモート型に、学生はオンライン学習へと変化をしました。
オンラインの学習が推奨されはじめたころ、一方的な授業になってしまうことや、
学習態度が画面越しにわかりづらいなど、授業効果に対してマイナスの声が多く挙がっていました。
そういった経緯から、近年ではオンライン授業でも対面の授業と
同じような効果が期待できるかもしれない「メタバース」が注目を集めています。
メタバースとは
メタバースとは、「仮想空間」のことを指します。
インターネット上にある3次元の世界で自分自身が行動できる空間のことです。
文字にすると分かりにくいですが、ゲームを想像するとわかりやすいかと思います。
例えば、昔流行していたDSゲームの「ともだちコレクション」や
最近のゲーム「あつまれどうぶつの森」などは、まさにメタバースと言えることができます。
自分自身の化身をインターネット上につくり、自由に行動をすることができます。
最近では、アメリカのGoogle傘下であるYoutubeがメタバースへの参入を
検討していることが発表されたことから、特に注目があつまっている分野です。
教育とメタバース
メタバースは、仮想空間でありながらも、自然な会話や文章だけでは
伝わりにくい会話の温度感などが伝わりやすいため、実際に同じ空間にいるかのように感じることができます。
そのため、会社のミーティングやプレゼン、学生のためのオープンキャンパスなど、
これまでは対面で行われていたことが、メタバースで実現可能になってきました。
特に教育業界においては、オンライン授業に加えて面接練習や運動会などの
学校行事もメタバースで実施することが検討され始めています。
メタバースを導入するメリット
平等な教育を受けることができる
メタバースの特性上、場所や時間に制約がなく、授業を受けることができるようになります。
特に留学などは、これまでは時間かつ金銭的に余裕がある人のみができており、
行きたくてもいけない人が多くいました。
もし、メタバース上において留学が可能になると、場所に制約されることなく、
他の国の言語に触れることができます。
これまでの留学に比べると、他の言語を学ぶハードルがぐんと下がると言えるでしょう。
また、学校行事においても皆が平等に参加できるようになることが期待できます。
例えば、運動会では身体的な障害を持っている方は、
健康体の人に比べて参加できる競技にに限りがありました。
しかし、メタバースで運動会が実現可能となると、そのような現象は起きにくくなります。
誰もが平等に参加できる運動会が実施できるのです。
いじめの軽減
現実世界において、学校社会と切っても切り離せない関係があるのがいじめです。
いじめの重症度は違えど、どの学校でも発生しているといっても過言ではありません。
近年では特にいじめが残酷化しており、学校に行けなくなってしまう学生だけでなく、
自殺という道を選択する人も少なくないようです。
もし、メタバースで学校通学が可能になれば、管理者側が学生のインターネット権限を
コントロールすることで、いじめは起きにくくなるといえるでしょう。
また、現実世界では表面化しにくい隠れたいじめも、インターネット上であれば、
監視しやすいため、問題をより発見しやすいと考えられます。
まとめ
日本ではメタバースを利用した教育はまだ進んでいるとはいえません。
しかし、海外ではメタバースを活用した教育環境やビジネス環境が普及し始めています。
そのため、日本においても今後メタバースが私たちの生活に入り込んでくることは容易に想像できます。
今後訪れる変化に対して、早めのうちから準備をしていく必要がありそうです。