組織変革の要素「マッキンゼーの7S」とは!?
2022.11.11
ツイート近年ではグローバル人材や女性活躍、多様化など多くの取り組みを成長戦略として求められています。
そこで戦略を制定するのに有効となるのがマッキンゼーが提唱した【7S】というフレームワークです。
優良企業と呼ばれる組織では7つの要素がバランスよく存在しており、
組織改革を行うとき、戦略や制度などの3つのハード面の見直しと
人材やスキルといった4つのソフト面の見直しが必要となります。
3つのハード
7つのSのうち、3つは「ハード」に分類されます。
ハードとは以下の要素を指しています。
①Structure(組織構造):組織形態や事業の構造
②.Strategy(戦略):企業の目標達成に必要なと取り組み
③System(システム):情報管理や制度
ハード面は経営陣が変えようとする意識があれば比較的に変えていきやすい部分です。
4つのソフト
残りの4つのSは「ソフト」に分類されます。
ソフトとは以下の要素を指しています。
①Style(スタイル):経営方針や企業風土
②.Staff(人材):企業に属する人材の採用、育成、評価など
③.Skill(スキル):個人や企業全体のスキル。自社の強みなど
④.Shared value(共通の価値観):基本理念、ミッションやビジョンなどの企業価値
ソフト面は人にかかわる要素が多いため、外形的にはわかりにくい部分です。
7Sの始め方
①Structureを中心に現状の分析
まずは自社の現状を分析していきます。企業において重要となる戦略はなにか、
組織が抱えている課題点はなにか洗い出しをしていきましょう。
②課題の明確化
自社の分析を行った際に洗い出した中から重要な課題を明確化させていきます。
改善すべき課題をピックアップし、優先順位をつけるようにするのが良いです。
③組織改革の案を作成・実行
次に課題解決のための改革案を作成し、実行に移します。
その際に組織にどんな影響があるのかを考えながら改革案、実行に移していくことが大切です。
「Shared value」に着目する
このフレームワークを導入するにあたって最も重要となるのが、「Shared value」です。
冒頭でも記載した通り、この7Sではそれぞれの要素がバランスよく存在していることが
優良企業へとつながります。
その中でも、Shared valueは中心的存在であり、
これが明確にならないと他の要素を設定することが難しくなります。
ソフトは外形的にはわかりにくく、手が付けくい部分があるため、
比較的わかりやすいハード面から着手しがちです。
しかし、ハードを改善してもソフト面が不足していれば、いずれハードの部分も崩れていってしまいます。
そのため、Shared valueに着目しながら考えていく必要があります。
まとめ
組織改革を行うのは容易ではなく、実現させるには時間がかかります。
より良い会社を作るためにも、自社の現状をしっかり分析し、
ハード・ソフトの双方のバランスが取れた経営を目指して改善をしていきましょう。