2019.11.05

研修におけるオープニングの重要性

あゝ人材教育!3分ななめ読み

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どちらが好印象?

突然ですが、以下の二つを見比べてどちらが好印象でしょう。

「知的・勤勉・衝動的・批判的・頑固・嫉妬深い」なAさん
「嫉妬深い・頑固・批判的・衝動的・勤勉・知的」なBさん

これは社会心理学者のソロモン・アッシュによる印象形成の実験ですが、
Aさんは好印象だったのに対し、Bさんの印象は悪いと多くの人が答えた、
という結果が出ています。

これは初頭効果といって最初に与えられた情報がその後の情報にも
影響を及ぼすという現象、または効果のことです。

 よく「第一印象は大事だよ」なんて言われますが、まさにこれが原因なのです。
なぜなら人間の脳は「最初」を記憶しやすいからです。

研修も同様に

 だからこそ、研修においてもオープニングは重要な役割を果たすのです。
研修のオープニングをデザインするうえで重要なポイントは大きく3つあります。

 ①受講者を研修内容に集中させる

どれだけオープニングが大事だからと言って、講師が大切な内容から話したとしても
受講者がそれを聞いていなければ意味がありません。

 何が言いたいのかというと、受講者は物理的には研修会場にいたとしても
頭の中では実際の業務のことやプライベートのことなどを考えていて
研修に集中できていない可能性も高いということです。

 そのためにも講師側が一方的に話し続けることは推奨できません。
受講者に問いかけをしてみたり、視覚教材などを使用したりして
受講者を研修内容に集中させる必要があります。 

②ネットワーキングを促す 

過度なストレスや緊張状態は効果的な学習を妨げる可能性が非常に高いです。
特に受講者同士が初対面の場合、関係性が成り立っていないため
緊張状態が長く続いてしまうことが多いです。

アクティビティなどを取り入れながら、こういった状況を和らげる必要があります。
先ほどの①で挙げた問いかけに対して、ペアやグループで考えてみる、
研修の事前課題などがあれば、それらの共有、
もっと簡単に自己紹介でも構いません。

ただし、①と②で紹介した手法について
非常に気を付けなければいけないポイントがあるので、
そちらについては③で触れます。

 ③受講者の自尊心を傷つけない

 誰しも、嫌な状況や不利な状況に置かれたら
その場から逃れたいと思うのではないでしょうか。

これまでに紹介した研修のオープニングで
自尊心が傷つけられてしまったら、受講者はどう思うでしょう。
おそらく「早くこの研修が終わってほしい」、さらには「この講師、最悪だ」
とまで思ってしまうかもしれません。

 そういったネガティブな感情を持ったまま、
研修での学びがその後に活きるとは到底思えません。

 ②に引き続き、問いかけを例に挙げるならば
1人を指名して回答させたり、全体の前で発表させたりなどです。

まとめ

研修におけるオープニングというのは、
その研修内容と関連性があるものであることは、もちろん大前提ですが
今回紹介した3つのポイントを意識すると、
より効果的な研修のためのオープニングをデザインすることができるかもしれませんね。

 また、今回は研修冒頭のオープニングを想定して話しましたが、
もちろんトピックや章毎のオープニング同様ですので、
(※ネットワーキングの促し等は不必要かもしれませんが)
ぜひ、研修デザインの際には意識してみてください!

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