研修時間をどう設定するか
内製化するに当たっては、開催方法を自由に設定できるがゆえに、効果的な研修内容やスケジュールの模索が課題となります。よい研修かどうかの判断は、受講者と運営側で違うからです。同様に、事業主の視点でも線引きは難しく、教育内容と教育効果のバランスの落としどころは案外と難しいものです。
教育内容が薄いにもかかわらず拘束時間が長すぎると迷惑がられますし、短すぎても成果が上がるのか、はなはだ疑問が残ります。せっかく、時間とコストをかけて実施するのですから意義のある時間にしなければなりません。
タイプ別効果
【2時間の講座】
法改正等、新しい知識を教育するのに有効で、さまざまな課題にワンポイントの切り口で開催すると効果が上がります。受講者も通常業務との時間調整が容易です。
【半日間研修】
半日であれば、一日拘束されるわけでもなく、参加しやすくなります。
しかし、4時間ということは、途中休憩を入れて2時間を2回であるため、
印象に残る進行方法に工夫する必要があります。
【1日間研修】
日常空間から切り離して、改めて考えさせるのにもっとも一般的で有効なスケジュールです。
午前は、座学や映像の視聴、食後眠くなる午後は、グループ討議や、自分で発言する機会や発表を増やす等、めりはりをつけて設定しましょう。
【12時間(6時間×2日)】
厚生労働省通達で12時間と教育時間が決められているもの(例:安全衛生関係)を内製化する場合があります。
この場合、12時間を守らなければいけないかという問題があります。このような官製の義務的教育の場合、内容が相加的で一通り触れなければならないけれども、内容は非常に薄く、いわば誰でも知っていることを延々と教育しなければなりません。この場合、内容が満たされていて受講者も理解できていれば、教育目的は達しているわけですから、自信をもって、部分を割愛しながら、時間を調節(つまり、短く)しましょう。
【2日間研修】
1日では終わらず2日をかける場合には、内容を吟味して短期集中型の講習にしましょう。
2日間を連続ではなく離してスケジューリングすると、何かの都合で2日目に出席できない人が必ず出ますので、避けたほう方がよいでしょう。
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