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HRD用語【ダイバーシティ&インクルージョン】

2021.10.25

【ダイバーシティ&インクルージョン】

ダイバーシティ&インクルージョンは、ダイバーシティとインクルージョンという、2つの意味から成り立っています。 ダイバーシティとは、多様性を意味します。 企業では、性別や出身、国籍や文化、宗教や価値観といった異なる背景を持つ人々が一緒に働くため、それぞれの多様性を認め合う姿勢を指します。 インクルージョンとは、受容を意味します。 ダイバーシティをただ認めて終わるのではなく、互いに受容することを意味します。 ダイバーシティとインクルージョンはそれぞれ単体でも利用される言葉ですが、ダイバーシティ&インクルージョンとして2つの言葉が1つになると、多様性を認めた上で、互いに受容し合うという意味になります。 ダイバーシティ&インクルージョンは、企業が経営を行う上で重要な方針のひとつとされています。

 

ダイバーシティ&インクルージョンが求められる背景

ダイバーシティ&インクルージョンが企業経営に求められるようになった理由として、労働人口の減少が挙げられます。少子高齢化により労働人口が減少し、企業は十分な人材を確保することが難しくなっています。

そのため、定年を延長し70歳まで働くことができる制度をつくったり、女性を積極的に雇用したり、外国人の迎え入れも行うようにするなど、あらゆる方法を活用し、人材確保を行っています。

しかし十分な人材が確保できる一方で、多様な人々が企業に集まるようになったため、これまで以上に多様性を受容する力が求められるようになってきました。そこで注目されているのが、ダイバーシティ&インクルージョンなのです。

ダイバーシティ&インクルージョンの種類

ダイバーシティには、大きく2つのカテゴリーがあるとされています。

1つは、人種や年齢、性別など、可視化された属性です。これらは自分の意思で変えることが困難であることから、表層的ダイバーシティと呼ばれます。

一方、コミュニケーションなどを通じた部分でしか分からず、可視化されていないダイバーシティは深層的ダイバーシティと呼ばれます。宗教や価値観、家庭環境など、一見すると分かりにくいものが多いでしょう。

これらのダイバーシティは、どちらも受容、すなわちインクルージョンしていく姿勢が大切です。一方、深層的ダイバーシティは職場では開示したくないなど、様々な価値観を持った人がいるでしょう。

どちらが良い・悪いではないため、企業として仕事をする上で必要な要素は認知、受容を重ねながら、バランスを取ることが大切です。

ダイバーシティ&インクルージョンのポイント

ダイバーシティ&インクルージョンは、どちらかひとつだけでは意味がありません。多様性をまず認知することが必要ですが、受容することが無ければ、コミュニケーションや行動変化に繋がっていかないでしょう。したがって双方を成立させる必要があります。

制度と環境づくりは一緒に行う

例えば、男性の育児休暇制度をつくったとします。しかし、現場からの反発が強い場合には制度が制度として機能しないでしょう。

制度をつくったからには、制度を許容してもらえるような環境づくりを行う必要があります。

対象となる社員が休暇中は何らかのフォローが生じる、特別ボーナスが付与されるなど、ある多様性を支える従業員への視点も忘れてはいけません。

多様性の受容は公平であるべきだということを忘れず、適切な対応を行いましょう。

 

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