「良い研修」とは?と聞かれたとき、「とても良いお話を聞けた」
「刺激になった」「とても参考になりました。」など、
参加者からの高い評価が良い研修だと思う方もいるのではないでしょうか。
確かにこういった良い反応、講師に対しても好印象であればよい研修だったように感じ、満足してしまいます。
しかし、研修の本来の目的は「人材育成」です。
研修を受けた時にいくら良い評価を得ても、実践に結びついていなければ良い研修だとは言えません。
せっかく学んだこと、得た気づきがたくさんあったとしても振り返りや実践に基づいていないと
時間と共に薄れていき、何も記憶していないことと同じになります。
つまり、研修の効果が高い=良い研修とはならないのです。
そのため効果的な研修にするためには実施する・受けるだけではなく、
「何を・いつ・どう活用するのか」まで落とし込むことが大切です。
効果的な研修を作るには
では、効果的な研修を作るには何をすれば良いのか考えていく必要があります。
ここで重要となるのが「インストラクショナルデザイン」です。
インストラクショナルデザインとは理論やモデルなどを活用し、
高い学習効果を得られる研修設計を目的としたものを指しています。
研修設計の前提
研修を設計するにあたり、以下の前提を踏まえて考えるとより効果的な研修を設計できます。
前提1:研修前後までデザインする
研修というと、講師が講義し、ワークをやってまとめを行うことだと思われる方が多くいると思います。
しかし、研修は企画を考えた段階からスタートしており、ニーズの分析も含まれています。
メインで考えている研修の事前・事後課題を行うかどうか、
研修後にフォローアップ研修を別途行うかなど合わせて考え、
研修実践の成果報告を行うところまでを踏まえて考えるのが良いでしょう。
前提2:受講者は大人である
企業で行う研修において、受講者は基本的には大人です。
過去に様々な経験や知識を持っています。
そのため、ゼロから始めるのではなく、受講者の過去の経験や知識を尊重・活用して
取り組めるデザインにすることで効果的な学びとなります。
また、研修内容は実践的であることが望ましいです。
まとめ
良い研修とは、研修後の受講者からの評価が良いことではなく、
研修後に現場で実践できていることが良い研修です。
実際のところ、効果的な研修をデザインすることはそう容易なことではないですが、
何が良い研修なのかを知り、研修の前後も含めて考えていきましょう。
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