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従業員エンゲージメントの測定はESからeNPSの時代に?

2019.12.06

優秀な人材を残したい!カギになるのは「従業員エンゲージメント」

人材不足と高まりつつある人材流動性を背景に、日本を含めた世界中の多くの企業で、「従業員エンゲージメント(従業員の会社への愛着心や思い入れ)」に関心が集まっています。

優秀な人材ほど、キャリアアップまたはスキルアップに関心が高いため、より良い環境、より良い待遇の会社を求めて転職する傾向があります。こうした人材の流出を防ぐことは、企業の生産性向上に直結する重要な経営課題です。

そして、近年ではこの経営課題に対するヒントが「従業員エンゲージメント」にあると考えられるようになっています。従業員エンゲージメントは、会社側が従業員に対してより良い働く環境を提供しようとする努力があってこそ高まる従業員側の感情であるため、必然的に企業側の関心も高まります。

従業員エンゲージメントを測定して、従業員の定着率向上に活かす

欧米発祥の、従業員エンゲージメントを測定して指標化することで、論理的かつ戦略的に従業員の愛着心や定着率向上に結び付ける取り組みは、日本でも徐々に知られるようになってきました。

従業員エンゲージメントの測定にNPS®を活用して世界で初めて導入したのは、米国のアップルでした。現在、NPS®を応用したこの指標はeNPS(employee NPS、従業員エンゲージメント指標)と呼ばれ、Yahoo!や国際的なホテルチェーンであるフォーシーズンズ・ホテルズなどの欧米企業の間で、一般的な経営指標になっています。

eNPSの原型、NPS®―顧客満足度より業績に直結する重要な経営指標

eNPSのもとになったのがNPS®(Net Promoter Score、顧客エンゲージメント指標)です。

CS(Customer Satisfaction、顧客満足度)には、「アンケート結果では顧客満足度は高いのに、解約率が下がらない」、「アンケート結果を踏まえた効果的な業務の改善策が打ち出せない」などの課題がありました。

そこで、CSでの課題を解決する手段として、コンサルティングファーム「ベイン・アンド・カンパニー」のフレッド・ライクフェルド氏が考案したのがNPS®でした。

顧客満足度より一歩踏み込んで、「この製品やサービスを他者にお勧めしますか?」という質問に0~10の数値で回答してもらい、顧客の対象サービスや商品に対する愛着度をスコアで表します。

NPS®は、NPS®のスコアと業績に相関関係があるのが大きな特徴です。製品やサービスを他者に推薦する人が増えるほど、NPS®は高い数値を示します。この場合の推薦者は、今後新しい顧客が増えるきっかけになる潜在的な優良顧客だと考えられるのがその理由です。

推奨度を測定する製品やサービスごとに質問を設けてアンケートを実施します。アンケートの集計結果を同業種の平均値や競合他社の数値と比較するだけで、製品やサービス単位で顧客の評価を的確に確認できます。

どの製品やサービスの評価が低いかが一目瞭然であるため、業務内容の改善につなげやすいとも言えます。

現在では、フェイスブック、シスコ、ナイキといったグローバル企業や、Fortune 500(総収入全米上位500社)のうち35%の企業がNPS®を導入していると言われており、欧米では顧客満足度を測定する重要な経営指標として位置付けられています。

日本では、欧米に比べるとNPSの認知度はまだ低く、導入企業もIT・サービス業や金融・保険業界の一部の企業に限られている状態です。

ESからeNPSに移行すると変わること―従業員定着度を改善しやすくなる

欧米の主要企業間では、顧客満足度を測る経営指標がCSからNPS®にシフトしたのと同じように、従業員エンゲージメントを測る指標も、ES(Employee Satisfaction、従業員満足度)から「自社への入社を他者に勧めたいか?」を数値化するeNPSに移行しつつあります。

eNPSを導入する、あるいはeNPSに切り替えるのは、スコアを改善すると従業員エンゲージメントが高まり、それがNPS向上につながって、最終的には業績アップに結び付くからです。

eNPSスコアと従業員の定着度には相関があることが認められています。定量化されたスコアを同業種平均や競合他社と比較することで、自社の業界内でのポジショニングの確認や、従業員エンゲージメントを左右する要因の洗い出しなどが容易になります。さらに、課題が可視化されることで、改善策を講じて実施しやすくなります。

これこそが、ESではなく、あえてeNPSを導入する、あるいはeNPSにスイッチする最大のメリットだと言えるでしょう。

実績のあるNPSを従業員エンゲージメント向上に活用する

従業員の定着という経営課題の救世主として期待される最新指標、それがNPS®を活用したeNPSです。

NPS®同様に、eNPSスコアの改善→従業員エンゲージメントの向上→NPSスコアの改善→業績アップの好循環につながるとなれば、eNPSの導入について一度検討してみるのもよいかもしれません。

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