弊社ヒップスターゲートは、企業の成長や発展を担う存在である「次世代リーダー像とは何か」を探るべく、有識者の方々をゲストに迎え、8月から12月にかけて全5回の無料オンラインセミナーを開催いたします。本記事は、2022年9月13日に開催した第2回セミナーより、『これからのリーダーに必要な「聴く」力とは?』をまとめたものです。皆様のリーダー育成のお役に立てますと幸いです。
「これからのリーダー像に必要な「聴く」力とは?」
セミナーの目的次世代リーダーは企業の成長や発展を担う存在であり、その役割には組織強化、いわゆる部下や後輩の育成も含まれます。リモートワークの普及など就業環境の変化で、上司・部下のコミュニケーションが様変わりし、メンバー育成の効果的な打ち手が分からず、苦労している管理職やリーダーは多いものです。そうした中で「1on1」を導入する企業が増えましたが、肝心の“相手の意見を聴く力・受けとめる力”が足りないことで、かえって部下の不満が募るなど逆効果となることもあります。当セミナーは、“良質な聴かれる体験”がメンバーとの信頼関係や組織力の向上につながることをお伝えするべく開催いたしました。
セミナーの内容「社外人材によるオンライン1on1」などを通じて、聴き合う組織作りの支援をされているエール株式会社より、取締役の篠田真貴子氏をお招きし、“良質な聴かれる体験”の実現に必要な「聴く力」の本質についてお話いただきます。
1.リーダー像と「聴く」
・リーダー像が変化している背景
・「聴く」とはwithout judgement
2.なぜ「聴く」のか
・「聴かれる」と社員の能力が発揮される
・「聴く」と対話力が上がる
・「聴き合う」とチーム力、組織力が上がる
3.「聴く」の実践
・「聴く」は賢者の盲点
・まずは少し遠い関係の人から
リーダー像と「聴く」
リーダー像が変化している背景
リーダー像が変化している要因として、「社会の変化」「事業運営の環境変化」「組織運営の変化」の3つの構造変化が挙げられます。
社会の変化
一つ目は「社会の変化」です。社会は長い時間を経て「フラットな構造」に変化していきました。それに伴い、コミュニケーションの重心も「伝達する」ことから「掬い上げる」という意味合いに移ってきたのです。 例えば、三十年前の社会はヒエラルキーが強く、官が上で民が下、大企業が上で中小企業が下というように、上下がはっきりとしていました。 ここでは所属も重視されており、どこの会社の何の部署でどの役職か、といった「箱」が重視されていて、そういった状況の下ではコミュニケーションにもヒエラルキーがありました。 箱の位置が決まっているので、上の箱から下の箱に伝達するのがコミュニケーションの基本であり、リーダーの伝え方が重要とされる社会だったわけです。 この時代と比較すると、現在の社会構造は相当フラットになったと言えます。 例えば、官民の協働や、大企業とベンチャー企業のコラボレートも珍しいことではありません。 こうした社会の変化に伴って、この事業は何をしようとしているのか、この人は何を大事にしているのか、といった意義付け、いわゆる「タグ」が重視されるようになりました。 社会のコミュニケーション経路は、社内社外を問わず広がり、自在に往来するようになったのです。このような社会構造の中では、「タグ」の視点から情報を拾うことで、コミュニケーションがとられるようになり、そこで情報を得るために「聴く」ことが大事になってきたわけです。
事業運営の環境の変化
2つ目の構造変化は「事業運営の環境変化」です。各事業によって環境変化の過程と程度は違いますが、どの事業にも共通して言えるのは、「リーダーの過去の経験が必ずしも通用しなくなっている」ということです。 例えば、業界を問わない変化でいうと、ここ20~30年で心理学・脳科学が発達した結果、過去のマネジメント手法で当然とされていたことが、科学的にあまり効果がないことが示されました。あるいは過去全く思いつかなかった方法が、実は大変に効果があることが明らかになったのです。こうした知見をどれだけ自分のマネジメント手法に取り入れているかが重要です。 また、このあと詳細をお話ししますが、心理学・脳科学的に聴かれた後は知能テストの成績が向上するという面白い結果も証明されています。
組織運営の変化
最後の構造変化は多様性に基づく組織運営の変化です。社会の変化、事業の変化を前提とした時に、実は多様性が大事なのです。 事業推進の中心が市場シェアの奪い合いから、新たな価値を生むことへ変わってきました。すなわち、少品種大量生産から、個々の嗜好性に合わせた多品種小ロットに移ったわけです。 これに伴って社会の潮流は、均質性を原動力にする組織運営以上に、互いの違いに着目をして多様性を力に変える組織の方が成功するという方向を示しています。 この潮流の下では、多様性をいかに芽吹かせるかがリーダーのミッションとなるため、ここでも「聴く」ことが大事になっているのです。
「聴く」とは「without judgement」である
構造の変化から「聴く」が次世代リーダーには必要だということを理解して頂けたかと思うのですが、ここで一度「きく」とはどういうことかを整理したいと思います。 こうやって登壇させていただいていますけれども、私自身もともと聞けない人間でした。 特に、外資系企業で働いていた時期は、相手の話を聞かずに、次に自分が何を言うかで頭がいっぱいになっていました。 このように、そもそも相手の話をきかない、きいているようできいていないということをしないのが、「きく」ということです。 ただし、「きく」にはジャッジメントを含むかどうかで2種類があります。
ジャッジメントを含むききかたは、門構えの「聞く」という文字で表します。 普段私たちが耳を傾けるときの「聞く」ですね。 資料をご覧ください。話し手の意見に対して、「聞く」with judgementでは、聞き手が口には出さないまでも、心の中で無意識のうちに自分の考えに照らして、相手の意見に反応しています。それがちょっとした表情であるとか身振り手振りに現われる、あるいは次の質問にそれが現れるのが通常の「聞く」です。 対してジャッジメントを含まないきき方があります。 これは耳偏の「聴く」という文字です。同じように話し手が自分の意見を述べた際、「聴く」without judgementでは、聴き手は一旦ジャッジを挟まずに受け止め、相手の話していることに関心・好奇心を向けています。 これは私が監訳した「LISTEN」(『LISTEN―知性豊かで創造力がある人になれる』/日経BP)という本でも強調しています。作中を検索したら35回ぐらい「好奇心」という言葉が出てきました。それぐらい「聴く」ことには好奇心が必要なので、著者のケイト・マーフィさんも様々な形で、そのことをこの本の中で伝えてくれています。 では、ジャッジメントで聞くことと、好奇心を寄せて相手の話を聴くのとでは、どのような差があるでしょうか。 ジャッジメントで「聞く」と、考えが近い相手に対して強い共感を与えることができます。 しかし、考えが違う相手には、知らず知らずのうちに否定している印象を与えます。これは、一生懸命聞いているからこそ表れてしまうのですが、これに対して、好奇心を寄せて「聴く」ことは、考えが違う相手にも弱い共感を均等に与えることができます。 このように、2つのきくは相手にとって違う印象を与えるのです。
なぜ「聴く」のか
ここまで、リーダー像の変化と社会構造、事業環境、組織における多様性の重要性、そして「聴く」とは何かについてお話しをしてきました。 ここからは、「聴く」ことの何が良いのか、そして、なぜ新しいリーダー像の在り方が求められるのかをお話しします。
リーダーとメンバーのメリットを分けてお話しすると、「聴かれた」メンバーは知見を活かすことができたり、多様性を芽吹かすことができます。そして聴いている側のリーダーも、情報を掬い上げることができるというメリットがあります。 この際に注意したいのは、リーダーだけが聴けるようになれば良いのではなく、職場のメンバー全員が聴く力を持たねばならないということです。そうすることで、組織のパフォーマンスが上がることが明らかになっています。 詳しくご説明したいのですが、今回はテーマに近い上図の黄色でハイライトにしている箇所を中心にご紹介いたします。
聴かれる
「聴かれる」と社員の能力が発揮される
「聴かれる」という表現には耳なじみがないかと思いますが、これは「話し手の視点に立って、じっくり話せる」というイメージを持っていただくと理解しやすいかもしれません。 では「聴かれる」ことの3つの効力についてお話しします。 まず1つ目の「聴かれる」の効力は、問題解決力が上がるということです。 これはアメリカのヴァンダービルト大学の心理学の研究成果で証明されています。この研究は、パターン認識の知能テストを使用し、これを子どもに解かせるというものです。 まず、問題の解き方を親が子どもに説明し、その後子どもは問題を解きます。説明している 間、親が手を貸したり批判したりせず、ただ子供の意見を聴いていると、テストの点数が著しく向上することが分かりました。これは大人を対象とした研究でも同じような結果が出ています。 この研究結果は、リーダーがメンバーの力を発揮できるようサポートしたい際に、手を貸したりアドバイスしたりするよりも、どのように課題を解決しようとしているのかを聴いてあげる方が良い結果が出るという可能性を示しています。
経験学習が進む
2つ目の「聴かれる」の効力は、経験学習、すなわち経験から学習できる広さ、深さが向上するということです。 変化の激しい環境で仕事をしているリーダーは、メンバーの知見から市場の動向や実際の顧客ニーズなどを学びたいと感じ、メンバーに生きた情報をヒアリングします。その際に、リーダーがじっくりと聴くことによって、メンバーの経験学習サイクルは効率良く回っていきます。
上図はコルブが提唱した教育理論の基礎「経験学習モデル」です。 「経験学習モデル」は経験、観察し、それを概念化つまり意味付けをして、実践するというステップを踏みます。この観察と概念化つまり意味づけをせず放っておくと、日々多くの経験をしている私たちは、いつの間にか視点が偏り、経験から学ぶことができなくなってしまいます。 そのため、誰かが自分の経験を聴いてくれると、相手に伝わるように話すことを意識するので、状況をじっくりと振り返り、話しながら自分で意味づけを深めることができるのです。 こういった観察のチャンスを逃さず、意味づけを深めるためには、話を聴いてもらうことが欠かせません。
言語化で価値観が明確化する
3つ目の「聴かれる」の効力は多様性につながるということです。一人ひとりの持っている価値観や考えを可視化するには、聴くことが重要です。 分かりやすくイメージを持っていただくために、イソップ童話のレンガ積み職人のお話を紹介します。
火事で壊れた教会を建て直すためにレンガ積み職人が集められました。一人ひとりに「何をしているのか」を聞いてまわると、1人目のレンガ積み職人は、「家族を養うためにレンガを積んでいる」と答えました。2人目は「レンガを積んで壁を作っている」、3人目は「歴史に残る大聖堂を作っている」と答えました。
お分かりのように、作業レベルの回答から価値観レベルの回答に、つまり具体レベルから抽象レベルに回答の内容が深まっています。 ここで1人目から3人目にかけて、何が違うのかを改めて考えてみました。このレンガ積み職人でいえば、レンガを一個一個積むことが、自分にとってどのような意味があるのだろうと考えて言語化できているかどうかです。3人目は自分にとっての意義と、抽象的ではあるけれど言語化された教会の教えとを合わせて、「歴史に残る大聖堂を作るのだ」と言葉にしたわけです。 これを私たちに置き換えると、「レンガ積み」すなわち「日常業務」をしながら、自分にとっての意義を考えることに相当します。これはやはり簡単ではなく、じっくり話す機会、つまり聴かれる機会があって、少しずつ言葉になっていくものと思われます。そこに刺激として会社の理念や事業戦略といった、抽象度は高いけれど言語化されているものが合わさり、自分はこれを大事にしているのだ、とやっと自分にとっての意義が明確になるわけです。 こうすることで、多様性がやっと顕在化するわけで、だからこそ、多様性を大事にする組織においては聴かれる機会が必須であると考えられるのです。 実際にエール株式会社で支援した、あるクライアントの事例を紹介します。 30代のリーダーの方で、今の仕事が本当に自分のやりたいことなのかと思われていました。何度もセッションを重ねて4週間ぐらい経ったとき、「昇格や昇給を基準に仕事を考えていたけれど、一歩引いてみてもいいのかな」とおっしゃいました。つまり先ほどのレンガ職人でいうと、今までは「家族を食べさせるために働いていた」にあたるとまず気がつくわけです。そこで、「自分が社長だったら」と考えたところ、色々とやりたいことが出てきて、それをきっかけに、本当に興味関心があるのはITによる問題解決だったり、プライベートで大事にしていることを仕事に活かすことだったと気づきます。自分にとっての仕事の意義について言語化が始まるわけです。そして「組織を巻き込み具体的なアクションをとる」という考え方に変わっていくわけです。こうしてこの方は「個」が立っていきました。 そうするとエンゲージメントスコアも上がっていきます。なぜなら、「自分は何者であって、会社にどう関わっていくのか」ということを前向きに捉えることで、能動的になっていくからです。
上図を見ていただくと分かりやすいですが、黄色がエール株式会社のセッションを受けた方、茶色が受けていない方で、エンゲージメントスコアに差があることは明らかです。 私たちは、聴かれる機会があり、そこで話すことによって思念を言語化して初めて、心の内に秘めている本音を自分が自覚するわけです。
「聴く」と対話力が上がる
ここからは「聴く側」のメリットをお伝えします。 さきほど、現在の社会環境では情報を掬い上げる必要性があり、「聴く」とは、without judgementという態度、すなわち自分の判断を留保するという態度のことだとお話ししました。 これは別の言い方をすると、話し手が自分と異なる意見を持っていても、一旦肯定的な意図をもって聞くということです。そうすると異なる価値観を受け取りやすくなります。 例えば会議の場面を思い浮かべると、自分なりの着地点がありますよね。もちろんそれは大切なのですが、それだけに意識を向けたコミュニケーションでは、自分の主張と相手の主張を常に比較し、その違いに気持ちが集中してしまうので自ずと否定的になります。 そうすると「どちらが正しいのか」といった力関係を探る心理状態になり、互いの主張の背景にある意図や、話の深掘りに話題がいかず、どちらを採択するかといった対立構造になります。 一方で、自分として通したい話はありながらも、一旦耳偏の「聴く」に意識を向けると、相手に対しても肯定的な意図がある前提なので、自分の見解と異なっていても「なるほど」と受け取り、自分の意見と相手の意見をフラットに並べることができるのです。 そうすると、興味関心が提案の背景に移り、意図が明確になるので、それぞれの意見を組み合わせて新しい案を出すといった可能性も見えてきます。 つまり相手の提案自体は自分にフィットしないとしても、その奥にある意図、新しい情報を掬い上げることができるので、そこまで立ち戻って一緒に新しい案を考えられるというわけです。また、今回は一緒に組めないとしても、いずれ協働できる関係性を築くことができるわけです。これが「聴く」がもたらす効果です。 「対話と会話は異なります。会話が価値観の共有を前提としているのに対し、対話は価値観が異なるかもしれないことが前提です」 これは、“人材版伊藤レポート”(2020年9月経済産業省公表)の座長だった伊藤先生の言葉です。価値観が異なることを前提に交流することは、フラットなネットワーク時代におけるリーダーとして大事なコミュニケーションだということです。 ここまで聞いて頂いて、すでに理解されている方もいらっしゃると思いますが、「対話」には「話す」イメージがあるため、価値観が違う相手に対して「どう話して伝えるか」ということに意識が向きます。しかし、私は、その本質は話し方ではなく聴き方にあると考えています。
「聴き合う」とチーム力、組織力が上がる
最後に、「聴き合う」ことでパフォーマンスが上がることについてお話しします。 この現象は、グーグル社がパフォーマンスの高いチームの特徴を探った「プロジェクト・アリストテレス」で明らかになりました。このプロジェクトが出した結論が、パフォーマンス の高いチームは「聴き合っている」ということであり、心理的安全性が高いチームのパフォーマンスは高いというものであることは、皆さんご承知のとおりだと思います。
ここで注目したいのは、「プロジェクト・アリストテレス」が心理的安全性という言葉に至る一歩手前、事実としてチームに起きていた特徴として、メンバー間の話す量が均等であったこと、非言語コミュニケーションに長けた人達であったことが明らかになっています。この2つの特徴がチームで起きている状況こそ、「聴き合っている」ということであり、「聴き合う」ことがチームのパフォーマンスと密接に繋がっていることが示されています。
「聴く」の実践
ここからは「聴く」を実践していくにあたっての視点やヒントをお伝えして本セミナーを終了していこうと思います。 今回のようにセミナーでの講演に参加してくださった方々や「LISTEN」を読んでくださった方から、「これまで自分は話を聴いていなかった、聴くことは大事だな」という言葉を聞きます。「これからは家族の話を一生懸命聞きます」、あるいは「会社で頑張ります」と言ってくださるんです。 しかし、意外と続かないわけです。私自身の経験を振り返ってなぜなのかを考えると、半ば無意識に「聴く」ことを誤解して、ある種のアンコンシャスバイアスに踏み込んでいることを改めて自覚しました。 自覚に至った理由が3つあります。1つ目が「聴く」は従うという誤解、2つ目は聴くは受動的であるという誤解、3つ目は聞くは知的怠慢であるという誤解です。要は「言うことを聞く」という表現が「従う」ことをイメージさせたり、話し手の方が場を支配するイメージが聴く側を受動的であると思わせてしまっているということです。更には、自分の意見を発信するように指導を受けてきたため、聴くことは意味がない、知的怠慢だと誤解をしていました。 しかし、今は全く理解が違って、やはり「聴く」と「従う」は全く別のことなわけです。話を聴いたうえで、「なるほど、ところで私はまったく違う考えなんですけどね」と言うことで両者が成立しますし、聴く側の態度でコミュニケーションや関係の質が変わることも大事なポイントだと思います。 皆さんもこれまでの経験の中で、相手の態度が冷たかったために、言いたいことが言えず、頭の中が真っ白になったことがあるのではないでしょうか。実は聞く態度で相手に与える印象を左右することができるということなのです。 更には、聴くことは極めて知的な行為であるといえます。自分の考えを保持しつつ、他者の考えを一旦受け取るという態度ですので、大変に知的な営みであると言えるわけです。
こういった整理ができると、「聴くこと」に対して、心理的な抵抗なく取り組めるようになり、身近な人で試したくなるのですが、実は身近な人というのが難しいわけです。 これはプロの心理カウンセラーでも困難だと言われています。カウンセラーとクライアント、上司と部下、更には親子関係も「聴くこと」の実践は難しいと言われています。なぜなら両者には利害関係があり、言葉のままに聴けないからです。 ましてや私たちは初心者なので、聴けるようになりたい、自分も練習したいと思った際は、利害関係の弱い相手の話を聴く練習から始めることをお勧めします。
まとめ
ここまで、これからのリーダー像と「聴く」についてお話しをして、なぜ聴くことが大事なのか、最後に実践するにあたっての心構えをお伝えしました。 本セミナーに参加されている皆さんが聴くスキルを身につけ、周りにも広めていただけると、皆さんの所属する組織は、個人の潜在能力が解き放たれる組織になると私は考えています。 これまでは「組織に所属したら自分を抑えるべきだ」という考え方があったかもしれません。しかし、これから私たちが目指したいのは、組織に所属したほうが自分らしくいられる世界です。少なくとも私はそれを本気で目指しています。 聴くことが上手く活用されることで、人が10人集まったとき、150の力が発揮される集団になると思っています。そのため、「聴くこと」はこれからのリーダーにとって、本当に必須のスキルだと私はお伝えしているわけです。
篠田 真貴子 氏
エール株式会社取締役
社外人材によるオンライン1on1を通じて、組織改革を進める企業を支援している。2020年3月のエール参画以前は、日本長期信用銀行、マッキンゼー、ノバルティス、ネスレを経て、2008年〜2018年ほぼ日(旧・東京糸井重里事務所)取締役CFO。 退任後「ジョブレス」期間を約1年設けた。慶應義塾大学経済学部卒、米ペンシルバニア大ウォートン校MBA、ジョンズ・ホプキンス大国際関係論修士。 (株)メルカリ社外取締役。経済産業省 人的資本経営の実現に向けた検討会 委員。 人と組織の関係や女性活躍に関心を寄せ続けている。
「LISTEN――知性豊かで 創造力がある人になれる」
「ALLIANCE アライアンス――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用」監訳。
「デュアルキャリア・カップル――仕事と人生の3つの転換期を対話で乗り越える」日本語版序文
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