適材適所は当たり前か
組織の能力を最大限に発揮するために、組織を構成するのに必要な人材をそろえることが必要です。当たり前ですが、人数が極端に少ないような場合には、それだけの成果しか出せないものです。必要なメンバーがそろって初めて、適材適所という言葉が使えるようになるのです。
人間は、実にあらゆる人がいて、年齢や、経験の違いがあり、性別も考え方も、家族構成により、仕事にかけられる意識と個人の業務実行には制限があったりします。もちろん、健康状態や、やる気のあるなしによって、能力の如何にかかわらず、成果は違ってきます。そして、現実の毎日は、家族の病気や、介護等、様々な困難に見舞われます。
そんな中、リーダーは適材適所を維持していくために、まずメンバーとの面談による個人の状況と能力の把握を行うべきです。そしてメンバーには、組織としての戦略や方針を理解してもらって、能力に応じた業務で業績を上げるために、納得の上、業務を開始してもらうことが必要になってきます。
そんな当たり前のことですが、部下の人数が多ければ手薄にもなり、仕事のことを理解していない管理者が配備されることもあるわけで、「適材適所」は、原則としての一つの格言のような位置づけになり、現在のメンバーで、なんとかカバーしながら、業務をこなしているというのが現実ではないでしょうか。どんな業界でも、有り余る人材を抱えて、のんびり経営できるようなぬるい時代ではありません。業務の厳しさから、若い人は寄り付かない業態もあるでしょう。
そうすると、「適材適所」は基本ではあるけれども、そんなことは言っておられず、一人で何役もの役目をこなし、疲弊していて過労状態にあるといったことが起こります。リーダーは現実を見極めて対策をしなければなりません。
次回は、そんなに困難な現実問題を踏まえて、どのように組織的に実行力を上げていけばいいのかを、皆さんと考えていくことにしましょう。
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