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五十嵐ゆりが語る企業内のLGBTQ推進

2021.09.29

国内外を問わず、今や重要な経営戦略の一つであるD&I。ヒップスターゲート&グローシップは、D&I支援に知見の深い有識者の方々、取り組みを進めている企業のD&Iご担当者をゲストに迎え、2021年7月に『波に乗れ!事例満載のダイバーシティ3大無料セミナー』を開催いたしました。本記事は、第2回セミナーより、企業のLGBTQ推進についてまとめたものです。皆さまのD&I施策のお役に立てば幸いです。

セミナー名

企業内のLGBTQ推進~多様な性のあり方を考える~

セミナーの目的

日本におけるLGBTQ当事者の現状と企業のLGBTQ推進についてお伝えするために開催。

セミナーの内容

#LGBTQとSOGI

①性のあり方は、性別、性自認、性的指向、ジェンダー表現の4つの要素で構成される
②LGBTQとは、性自認や性的指向などにおけるマイノリティの方々を指す言葉の頭文字
L:レズビアン G:ゲイ B:バイセクシュアル T:トランスジェンダー
Q:クエスチョニングあるいはクィア
③SOGIとは性的指向(SexualOrientation)と性自認(GenderIdentity)の両方を表す

データからみるLGBTQの現状

1.LGBTQに対する認識と無意識の偏見

①自身をLGBTQであると肯定し表明する際には、施された教育や時代の社会通念によって、世代間で差がある

出典:P&Gジャパン合同会社 https://kyodonewsprwire.jp/release/202105255385

②LGBTQに対する無意識の偏見の見直し、修正が求められる

出典:P&Gジャパン合同会社 https://kyodonewsprwire.jp/release/202105255385

2.日本企業のLGBTQ施策や取り組みの現状

2017年、経団連が会員企業にLGBTQの取り組み推進を強く促した
①大手企業の31.8%がLGBTQに関する基本方針を策定済である
(東洋経済CSR調査 第9-14回(2014-2019)ブログ n=900社)
②2019年、278の企業・団体がLGBTQイベント「東京レインボープライド」に協賛
③2020年、233企業・団体が、LGBT取組評価指標「PRIDE指標」に参加

3.国際社会、国、地方自治体の取り組み

①2021年、G7共同声明で、SOGIを含む多様性支援に対するG7の役割の重要性に言及
②2019年、国会にて改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)が成立
・SOGIハラスメント、アウティングがパワハラに含まれた
・性的指向および性自認が保護すべき機微な個人情報に加えられた
③2018年、東京都がSOGIによる差別禁止を条例化(都道府県初)
④2021年5月現在、105の自治体が同性同士のパートナーシップを婚姻相当と承認する、パートナーシップ制度を導入

4.性的マイノリティに対する意識の変化

「セクシュアル・マイノリティをめぐる意識の変容と施策に関する研究」による調査では、性的マイノリティに対する人々の嫌悪感や抵抗感の減少、同性婚法制化の賛成増加など、日本に住む人々の意識の変化が明らかになっている。(※)

※出典:釜野さおり・石田仁・風間孝・平森大規・吉仲崇・河口和也
2020 『性的マイノリティについての意識:2019年(第2回)全国調査報告会配布資料』 JSPS科研費(18H03652)「セクシュアル・ マイノリティをめぐる意識の変容と施策に関する研究」(研究代表者 広島修道大学 河口和也)調査班編

LGBTQに関する社内施策

1.ダイバーシティ担当者として備えておきたい視点と観点

①SOGIの多様性と人としての本質的な属性であることの理解、繊細な情報としての認識
②当事者の意向を尊重し、十分な対話のうえで障壁を改善する合理的な配慮
③昇進、福利厚生、雇用形態等に不当な取り扱いがないかの検証と検討、確認

2.社内施策における三本の柱

・SOGIに対する差別禁止規定
・職場で実行するためのガイドラインの作成
・LGBTQ理解促進のための教育研修

先に触れた意識調査では、性的マイノリティ施策や差別禁止法について、87.7%もの人が賛成している。企業風土に合わせた方法で、一歩ずつ進めていくとよい。

五十嵐 ゆり(いがらし・ゆり)

レインボーノッツ合同会社・NPO法人Rainbow Soup代表。企業へLGBT理解促進に向けた講演・ワークショップ・コンサルティングで数多くの実績。一般社団法人 性的指向および性自認等により困難を抱えている当事者等に対する法整備のための全国連合会 (通称:LGBT 法連合会)の理事。全国各地のLGBT支援団体や専門家と連携しながら、政策提言や情報発信の活動に携わる。

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