『カイタイ新書』から学ぶセールス不要の究極マーケティング
2020.05.19
ツイート最近、あなたが買った商品を一つ思い浮かべてみてください。
よろしいですか?それでは質問です。
「なぜあなたはその商品を買ったんですか?」
"選ばせない買い物"に消費者行動をシフトさせる
コロナショックで売上が低迷している企業が多い中、
これからの課題は「自社の商品・サービスをいかに買ってもらうか」に尽きます。
自社の商材やポジションが極めて特殊でブルーオーシャンを独り占めというわけでない限り、
社長や営業、マーケティング担当者は必死に知恵を振り絞って、
ああでもない、こうでもないと試行錯誤し、日々新たなプロダクトや情報を生産しています。
一方で、消費者からすると毎日新たな商品やサービスが生まれることは有難いことですが、
選択肢が多すぎて選べない状態になっていることもまた事実です。
オンライン研修を例に挙げてみると分かりやすいかもしれませんね。
コロナショックの影響で人材教育業界でもオンライン研修が一気に加速し、
4月から5月にかけて数多くの研修がリリースされました。
すると、社長や人事担当者(消費者)は何を基準に研修メニューを選べば良いのか、
どのツール、方法を用いて教育するのが最もベストなのか、
情報と商材が溢れすぎてしまって決められない、というわけです。
そこで、これからの時代における営業やマーケティング活動においては、
消費者を「選ばせない買い物」にシフトさせることが重要になるのです。
消費者に選ばせないとは、言い換えれば、
「選ぶのが面倒だから今の商品を使い続けよう」と思わせることです。
持続的マーケティングのカギは「習慣化」
消費者が今の商品を使い続けよう=何度も買おうという状態にするためには、
ある仕掛けが重要になります。
それが「習慣化」です。
昔は良い商品を作って世に出せばビジネスが成り立っていましたが、
成熟した社会においては、継続して売り続ける持続性が求められるのです。
消費者行動に自社の商品を組み込み、習慣化させてしまえば、
もはやセールスなんて不要で、寝ているだけで売れ続けます。
それじゃ、一体どうすればそんな究極の売れる仕組みを作れるの?
と思いますよね。
そのヒントがたくさん詰め込まれているのが本書『カイタイ新書』です。
著者:博報堂ヒット週間メーカーズ
編著:中川 悠
出版社:秀和システム(2020年4月発売)
習慣化を構築する方法として、
Prediction(予測)→Addiction(設計)→Conversation(拡散)
という3つのステップを通して分かりやすく具体的に解説しています。
本書はマーケティング担当者のみならず経営者や営業、人事にも役立つ内容であり、
消費者のニーズはどこにあるのか、いま何に興味関心を持っているのかを、
把握する術は身につけておくべきものでしょう。
企業の人事担当者であれば消費者は従業員となります。
従業員がどんなことに困っていて、何を学びたいと思っているのかを知らずして、
やみくもに研修や人材教育計画を打ち出すのは危険です。
予測を立てて、次もまた人事の研修を受けてみたいと思わせる設計をすることで、
それが周りにも拡散していくはずです。
社内教育を習慣化させていきたい人事様は、
ぜひ一度、ご覧になってはいかがでしょうか。