あえて茨の道を歩んだ一冊
2019.06.20
ツイート息子の1歳の誕生日に大喜利セミナーに行こうとしていたことが妻にバレて、
「は?ふざけるな。」と一蹴された、いまだにパパ感のないE氏です。
(セミナーはキャンセルして、夜はちゃんとお祝いをしました。)
さて、今回おすすめするビジネス書はこちら。
2018年発刊で、少し前までは書店に平積みされていたので、
知ってる、見たことあるという人も多いと思います。
なぜ今さら?という声は無視して、
早速ざっくり要約と私見を語っていきましょう。
要約
●シンギュラリティ(技術的特異点)は100年は来ない
なぜならそこまでAI技術は万能ではなく、全ては人々の過度な期待と妄想、幻想の産物である
●AI技術にも得意と苦手がある
得意 … 四則演算、記憶、決められたルールの中での作業
苦手 … 読解力、創造力、意味を理解すること
●これから先、生き残っていくためにはAIとの共存が不可欠
そのためには、AIが出来ないこと(苦手なこと)を人間がやるしかない
●AIはコスト削減を実現するが、新しい価値は創造できない
では人間が価値を創造できるかと言えば難しいだろう
●中高生の読解力を独自調査したら、ほとんどが低スコア
現状ではAIの苦手分野でも勝てていない
●どうすれば読解力を上げることができるのか?
残念ながら読解力を左右する決定的な因子はまだ見つかっていない
●読解力がない人口が増えた未来予想図
世界的な大恐慌。AIにはできない仕事ができる人材が不足する
E氏の私見
ざっくり要約は以上です。ここからは私が感じたことを好き勝手に書いていきます。
まずですね、この本の良いところは主張が明確で分かりやすいところですね。
そのため普段あまり本を読まない人でもスラスラ読めるはずです。
ただ論理構造が分かりやすいためになるほどなぁと思いながら、
先に進んでしまいそうになりますが、ところどころで「んっ?」となります。
一つ、例を挙げておきます。
冒頭でAI技術の発展に触れて、これからの時代はAIとの共存が必要だと著者は説きます。
じゃあ共存していくためにはどうすればいいのかというと、
AIの苦手分野を人間ができなければダメなわけです。
ここまではよく分かりますね。
そして次のロジックとして、
AIの苦手分野はいくつかあるが、その中でも"読解力"を伸ばすべきだ
との主張に繋がっていくのですが、ここは少し強めの根拠が欲しいところです。
なぜ苦手分野の中でも読解力が大事なのかがいまいちピンときません。
創造力でもいいわけですし、インフルエンサーみたいな影響力とかでも構わないわけです。
確かに読解力も大切ではありますが、AI共存の絶対的なキーファクターかとなると、
少し疑問が残りますので、そう判断する理由付けはしっかりと書いてほしかったです。
それからですね、もう一つ挙げてもいいですか。
(これも書きたくなってしまった)
要約では、中高生の読解力が低いとだけ書きましたが、
実は大人もそんなに高いわけじゃないことが本では語られています。
(著者が対峙した新聞記者の低い読解力がエピソードで挙げられているくらい)
そうするとですね、じゃこの本も正しく読めている大人って少ないんじゃね?ってことです。
何が言いたいかというと、子どもも大人も読解力がないと指摘しつつ、
自らの主張を本で出して、みなに理解させようとしているわけです。
これって、ある意味すごいチャレンジだなと、そう思うわけです。
だって読解力が低い大人が本書を読んでも意味が理解できないので、
著者の意図が何にも伝わらないわけです。
あえて茨の道を突き進む、とでもいうのでしょうか。
ある種の矛盾をはらみつつも、その挑戦的な姿勢はとても面白いと感じました。
(まぁ、著者がそこまで考えていたかどうかは分かりませんが。。。)
このあたりでそろそろ真面目にまとめます。
人工知能の進展は目を見張るものがあり、まさに日進月歩。
私たちの生活は今後さらに便利になっていくことは想像に難くありません。
シンギュラリティが起きるのかどうかは分かりませんが、
少なくともビジネス環境がさらに激変していくことは間違いないでしょう。
こうした時代で大事なことは「自分の頭で考えること」です。
考えるためには当然ながら元手となる情報が必要なわけで、
その情報を正確に理解するには読解力が欠かせません。
本書は子どもたちに焦点を当てて警鐘を鳴らしていますが、
私たち大人も決して他人事ではありません。
著者のオリジナルテストも載っていますので、
自分の読解力を確認したい方は一読の価値ありです。
今回は以上です。
もっと中身を知りたくなったら、ぜひ本を買ってみてください。
よもやま話
私の本の読み方はこんな感じです。
「えっ、それってどういうこと?」
「なんで?おかしくない?」
平たくいえばツッコミを入れながら読んでいきます。
記憶にも残りやすいですし、オススメの方法ですので、
あまり本を読まない方はツッコミの練習だと思ってチャレンジしてみては?
(それは少し違うか。。。)
さてさて、ここだけの話ですが、
初回の記事からいきなり書きすぎたことを若干後悔しております。
これからもこのボリュームでアップし続けることはできるのか!?
たぶん厳しいです。
でも茨の道こそ歩まねばですね。
本書で学びましたしね。
ただ誰にも見てもらえないと、さすがに堪えますので、
一人でも多くの方に見ていただけると励みになります。
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それはそれはテンション上がります。笑
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これからも応援よろしくお願いします。
それではまた次回。