HRD用語【ティーチング】
2015.11.20
ツイート相手に知識を教えたり、指示命令を出したりすること。経験の浅い人材の能力向上に適した手法である。
今、敢えてティーチングが注目される理由は、対極にあるコーチングの存在が大きいでしょう。
後輩や部下育成に悩む皆さんが、その手法としてコーチングを学びました。
直接的に教えず、「聴くこと・質問すること」で相手に答えを導かせるのがコーチングで、
上手に利用すると、部下に自主性、やる気を喚起することができます。
チームや組織全体を見る立場の皆さんは、
部下の一人ひとりに自律した社員であって欲しいと思うものです。
部下を育て、組織を育てるために、コーチングは重宝されます。
一方で、ティーチング手法も部下育成の手法で、
先輩・上司が仕事の仕方、進め方などを具体的、直接的に指示する方法です。
経験の浅い社員に自社の仕事を覚えてもらう時は、ティーチング手法が適していますね。
ティーチングとコーチングはどちらが良いという質のものではありません。
相手の経験値、習熟レベルによって教える側が使い分ける必要があります。
さて、ティーチングでは、
具体的な作業や方法=「HOW」が漏れることはありませんが、つい、伝え忘れるポイントがあります。
それは、「WHY」と「WHAT」。
つまり、仕事の目的です。
皆さんは案件ごとに目的を理解しているからこそ、
するべき事や優先順位を整理し、仕事を組み立てることができているはずです。
逆に、目的が明確でない仕事は行動しづらいと言えるでしょう。
「WHY」「WHAT」が漏れると、仕事は作業にとどまってしまいます。
一般論ですが、作業から学びを得るのは難しいものです。
後輩・部下を早く育てたいと思うならば、
ティーチングでこそ「目的」を明確に伝えましょう。
そして、終了報告があったら仕事の出来栄えを必ずフィードバックしてください。
良かった点や改善点は、基礎的な仕事に意味をもたらします。
意味ある仕事を任された部下は、自身を意味ある存在と受け止めることができます。
ぜひ。