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あゝ人材教育!3分ななめ読み

社員研修に用いることのできる2つの心理学的な考え方とは?

2016.03.14

あなたはご自身の職場の社員研修を面白いと感じたことはありますか?
自分には参考にならなかった、つまらない、寝てしまった・・・このコラムを読まれている方の中には、そんな社員研修を受けられた方も多いのではないでしょうか?社員一人一人に適した研修を企画するのはなかなか難しいもの。組織や社員が行き詰まりを抱えている、そんな時は社員研修に心理学の考え方を応用されてみてはいかがでしょうか?

心理学の考え方を利用したコーチングやマネジメント術は、アメリカを中心に政治家や大企業のCEOも積極的に取り入れている方法です。一人ひとりのモチベーションを上げることは、社員自身、また、組織にとって重要なことです。組織の目的を達成させるために、社員が適切な研修を受けて課題の解決や新たな気づきを得ることが必要です。

今回は社員研修に用いることのできる2つの心理学的な考え方をご紹介いたします。

まず、最初にご紹介するのは、チーム内のコミュニケーションに効果的な考え方です。

チーム全体の行動を見直すには、ケーススタディやワークショップスタイルが有効です。心理学と言っても、難しいスキルや知識を必要とするものではありません。心の動きと行動をビジネス仕様に体系化した考えや方法はたくさんあります。最近話題のアドラー心理学やコーチングなど、分かりやすく取り掛かりやすいものを導入すると良いでしょう。

あなたのチームが今抱えている課題はなんでしょうか?
・チーム内でのコミュニケーション
・メンバー同士の対立関係
・チーム外の阻害要因
抱えている課題の程度はチームによっても異なるでしょうし、複数の問題が絡まりあっているかもしれません。そんなとき、例えばアドラー心理学を紹介しながら研修を進めると、客観的な視点から自分の課題と他人の課題を分けて考えられるようになります。メンバー全員がチームの課題を共有し、解決に向かえることがこの研修のゴールとなります。

次に管理職に対して研修を行う場合を考えていきましょう。

大抵の会社では、コミュニケーションのために“飲み会”や“親睦行事”を設けていることでしょう。しかし、飲み会よりもっと大切なのは、管理職自身の普段の振る舞い方です。チームの人間関係は仕事の成果に直結するため、チームを調整するのは管理職の重要な役割です。研修カリキュラムを心理学をベースにしたストーリー仕立てや、具体的な場面が想定できる内容にすれば、普段忙しい管理職の方にも面白く研修を受けてもらえるのではないでしょうか。

また、どんな敏腕管理職でも、一度はチーム内の人間関係に悩まされた経験があるはずです。わたし達は自分でも気が付かないうちに“ネガティブな人”になっていることがあります。例えば、周りのやる気を下げるような発言、非協力的な態度、否定的なものの見方、他人の足をひっぱる、猜疑心・・・などなど。チームの中に一人でもネガティブな人がいると、他の社員はモチベーションを失ってしまいます。信頼できる人がおらず、不信感ばかりを抱いてしまう場所やチームでは、やる気を出しチーム力を高めることは到底できないのです。

しかし、そんな時こそ心理学の考え方をベースに課題を洗い出すタイミングです。ネガティブな人は、自分自身にコンプレックスを抱いていることが多いもの。コーチングのコミュニケーションスキルで相手の課題をつかみ、また、アドラー心理学の“勇気づけ”の方法でチーム内を適切に管理していきましょう。この方法を、管理職自身が身につけることによって、チームのコミュニケーションはより円滑になるはずです。

また、社員自らが自分の課題を発見し、社員一人一人が個性を発揮できる環境を整えることも管理職には求められます。アドラー心理学の“勇気付け”は、そんな管理職の課題を解決する方法でもあります。社員自らの課題の解決をサポートすること、多様性を認め相手を尊重することにもつながる“勇気づけ”は、チームの上に立つ管理職にこそ必要なスキルと言えます。

いかがだったでしょうか?
社員研修の目的は、社員一人ひとりが“課題を克服する力を得る”ことです。組織のモチベーションを高めるには、上司部下等立場の上下に関わらず、お互いに尊重し信頼し合える環境を作ることではないでしょうか。チームや組織の目的を達成させるためにも、社員一人一人が自分の仕事に誇りを持ち、誠実に取り組み、チームに貢献し、チーム力を発揮することで結果を出すことが必要です。もちろん、心理学の考え方が生きるのは、仕事上だけではありません。今、社会は新たな課題に直面しています。先行き不安定な経済状況、過労、多くの人が様々なストレスを抱えながら生活しています。アドラーが指摘しているように、人間が抱える問題は全て人間関係の問題です。家族、学校、友人関係、心理学的な思考の方法を学ぶことによって、客観的に様々な課題を分析して行動できるようになります。

私たちは時に一人ひとりの行動が世界を変えてきたことを知っています。それは世界を形成するものが個の人であるからです。会社組織も同じく“人”の集団です。トップダウンのダイナミックな改革だけが企業を変えるわけではありません。社員一人ひとりの心理にきめ細かく働きかける繊細さが功を奏す課題もあるのです。

組織コミュニケーションや管理職向けの社員研修プログラムをお考えの際は、一度ご検討してみてはいかがでしょうか。

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