「目標管理」と「進捗管理」のこと
2016.08.01
ツイート(1)どんな目標を設定するか
管理職の重要な仕事に、目標を設定するということがあります。あまりに一般的な事柄で、誰にでもできそうに思えますが、そうではありません。特に、この目標値をどこにするか、何の目標を立てるかということが何より重要です。すなわち、上司の期待に応える組織戦略を、どこまで頑張るのかということに対し、部下たちにわかりやすく、目標を見える形にするということです。このとき、どこまで到達できているのかをわかりやすく示せるような目標にしましょう。
また、その目標は、組織を構成する皆にとって、全員の期待値、達成すれば理想であるくらいの高い目標にすべきです。目標に近くなるとワクワクする内容であれば、部下の働くモチベーションが違ってきます。避けるべきは、毎年相も変わらない、お決まりの「いつもの目標」です。それは形式的な指標にしかすぎません。このように部下の働き方を変えるほど大きな効果を生むのが目標というものです。
(2)進捗を見えるようにする
組織戦略の進み具合や効果が誰にとっても目に見えるという状態を作りましょう。
そのためには、組織の皆が何を目指しているのかわかりやすい目標を設定し、しかも、夢物語ではなく、達成できるかもしれない、達成できると価値がある目標値を掲げ、職場内の目に付く位置に掲示しましょう。何に対しても目標は必要ですが、組織目標は、一つか二つに大きく絞りましょう。管理職自らも目標管理すべきですが、自分が忙しい場合は、目標を進捗管理する仕組みを組織内に作りましょう。
(3)目標の価値
目標はこまめに管理し、できれば中間目標を設定するなどして、達成感を積み重ねていきたいものです。誰も管理していない、どこまで到達しているかさっぱりわからないでは、士気が上がるはずはありません。重要なのは、途中でも、明確に到達地点がわかるようにし、できた部分を大いに褒め、部下をねぎらいながら叱咤激励をすることです。日本人は、とかく、謙譲を美徳とする風土がありますので、良いことに対しても、褒めること自体が苦手な人が多いのが常です。しかし、組織の皆の仕事として喜びを共有することは大切で、そのためのツールとしても使えます。具体的根拠のある、指導や奨励、賛美は論理的で効果のあるものです。