差がつく組織の実行力(4) ~状況の法則~
2016.09.28
ツイート状況の法則
部下に指示を行うに際して、背景や期待する行動、心構え、周辺事情などを話すことがあります。こんな時、関係者を組織化してメンバーに伝える事は必須ですが、組織全体を構成するメンバーに、共有しないようなことが多くあると思われます。
会議での情報共有と同じように、こういう場合にもできる限り、考えや期待を組織の全員に伝えることはとても大切です。この細かな説明を行うように配慮しておけば、思いもかけなかった人が、困った問題を助けてくれることがあります。これは「状況の法則」といって、今置かれている状況を全員に教えておけば、そういえばこんなことを言っていたな、これがそうなのかと気づいて、仮に当事者の社員が突然の休みであったような場合にも、その社員に代わって、自発的に穴埋めを行なってくれていることがあります。
良い組織は、メンバーの意思疎通が図られることで、予想もしなかった強さを発揮します。組織が面でつながると、神経がつながるように全体を察知して動けるようになります。
コンピューターと違ってシステム通りの行動以外を学習し、機転によって力を発揮し融通が利くのが人間の優秀なところです。 最近は、ビジネスでもAIを使って、処理するようなニュースも聞こえてきますが、この部分は、人間にしかできないチームワークです。
こんなことは伝えなくてもいいかと思うような小さなことも、リーダーの考え方としてできるだけ伝え、理解してもらうようにしましょう。たまには、仕事の堅い話だけではなくプライベートの雑談の考え方もしておくと、人間が伝わって理解してもらえて、感動するほどのうれしい行動をとってくれることもあるでしょう。
なんでも、スピード化が叫ばれ、さらには、どんどん加速していく社会ですが、こういう人間同士の会話は、コミュニケーションとして行っていきましょう。