“IT経営”という言葉をご存じでしょうか?
IT経営という言葉は、2004年に経済産業省が使い始めた言葉で、企業活動にIT(Information Technology)を活用することで、
経営の効率化(コスト削減や利益率の向上)を図ったり、あるいは、新たな市場を開拓して売り上げの拡大を図っていこうとする
考え方であり、経営のあり方です。
こういった説明は、一見なんとなくわかったような気にさせる説明ですが、一方で、日本ではITを活用した経営にあまり積極的ではないというアンケート結果も示されています。(一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA) 2013.10.9 「ITを活用した経営に対する日米企業の相違分析」調査結果の公表について http://home.jeita.or.jp/cgi-bin/page/detail.cgi?n=608)
では、なぜそうなるのでしょうか?
“IT”という言葉をどのようにとらえていますか?
IT(情報技術)から連想するものは、ネットワーク、データベース、コンピュータ、PC、スマホ、タブレット、WiFi、クラウドなどでしょうか?すると、IT経営というのは、こういった手段を使って経営をすることといった意味になりますが、企業経営者からは、「そんなことして、なぜ儲かるんだ?」という声が聞こえてきそうです。さて、本当にそういう意味なのでしょうか?
実は・・・私は、ちょっと違う解釈をしています。ITは英語で、特にT(echnology)の方は、“技術”と翻訳したのは明治時代かもしれませんが、翻訳ミスではないかとさえ思っています。なぜなら、英英辞典でTechnologyを引くと、こんな説明になっているからです。
“Knowledge about scientific or industrial methods, or the use of these methods (ロングマン現在アメリカ英語辞典)”
英英辞典によると、Technologyは、“技”や“術”そのものではなく、それを使いこなす“智恵”だと言っています。
英語では、“-logy”と付く単語は、Archaeology(考古学)、Ecology(環境学)、Physiology(生理学)など学問を示す言葉になります。
Wikipediaによると、“「~話」、「~論」、「~説」、「~学」、「~科学」などを意味する。”と書かれています。
Technologyも同じで、Technoに関わる学や説だというのが、本当の意味です。
したがって、ITとは、“情報に関わる手段の使い方に関する智恵”という解釈が妥当です。
日本語の語感からすると、“手段”そのものだと思っている方がほとんどだと思いますが、そうではないということです。
英語圏の人がTechnologyという言葉に抱くイメージと、日本語の“情報技術”という言葉のイメージに大きなGAPがあり、
それが、日本の経営者に、IT経営に積極的になれない理由かもしれません。
本来、IT経営というのは、情報を扱う手段に関する智恵を使って経営を行うことだということになります。
そうすると、そういった智恵を出すのは、技術者に任せてすむ話ではなく、企業経営者や現場の社員自らが考えるべきことだということがおわかりになるのではないでしょうか。
新しい手段が生まれているのだから、情報を活かす道具をどう使うか“智恵を絞りなさい”ということです。
皆さんの会社は、情報の扱い方に関して智恵を出し合っていますか?
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