あなたには数えられますか?
2019.06.14
ツイートとっても簡単なテストです
やっていただきたいことは、たった一つ。
「白シャツの選手たちがパスする回数を数えてください。」
これだけです。
黒シャツの選手のパスは数える必要はありませんので、無視してください。
よろしいですね?
それでは、テスト開始です。
下の動画をクリックして始めてください。
いかがでしたか?
これはハーバード大学で行われた実験なのですが、
なんと驚いたことに、半数の参加者が動画のゴリラの存在に気が付かなかったそうです。
たまたまじゃないの?と思われるかもしれませんが、
何度同じ実験を繰り返しても、結果は同じでした。
なぜゴリラが見えないのか?
ゴリラは堂々と画面の前を横切っていきます。
それなのに、なぜ多くの人がゴリラの存在を見落としてしまうのでしょうか。
その答えは、予期しないものに対する注意力の欠如が起きているからです。
つまり、心理的に"盲目状態"となってしまっているのです。
ゴリラが見えないのは視力に問題があるのではなく、
私たちの心が、ゴリラを見えなくしてしまっているのです。
あなたにもこんな経験がないでしょうか?
"歩きスマホに夢中で人にぶつかってしまったこと"
人は何かに意識的に注意を向けている時や、集中している時、
意外なほど周りのことが見えなくなってしまうのです。
それでは、ゴリラの存在に気付く人と見落とす人の違いはどこにあるのでしょう。
知能?性格?性別?年齢?
違いの要因を見極めようと多くの実験が行われましたが、
残念ながら、これだという明確な要素が結論づけられることはありませんでした。
ただ一つ言えることは、どんなときも予想外のものに気が付く人もいないし、
常に見落としてしまうという人もいない、ということです。
この動画テストから得られる最も重要なポイントは、
「人は見たいものしか見ていない」
ということです。
ある一方向にのみ目を向けることで、
別の側面の視界にフタをしてしまう。
何とも人間の脳は頼りないものです。
この事実に気づいたとき、
はじめて私たちは"意識の外へ、意識を向けることができる"のです。
あなたが「あの人は気難しい人だ」と見なせば、
気難しい面しか目に入ってこなくなります。
先入観や思い込みを捨てるためには、自信過剰に陥らず、
「常に見落としがあるかもしれない」
という謙虚な姿勢を忘れないようにしたいものです。