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HRD用語【役割曖昧性】

2021.11.08

【役割曖昧性】

役割曖昧性とは、役割の曖昧さを意味します。言葉の通り与えられた役割が曖昧であるゆえに、業務に支障をきたしている状態です。現時点の自分の仕事内容が分からない、そもそもこの仕事が必要とされるのか分からないなど、様々な要素を含みます。 入社直後、もしくは新たな部署へ異動した際、業務を行う上で十分な情報が与えられない場合には、役割曖昧性に陥りやすいと言えるでしょう。また、上司や同僚にとっては十分な指示や指導量であっても、本人として不足している場合には役割曖昧性に陥りやすいといえます。 結果、従業員自身が何を行っていいのかわからず、仕事や同僚、上司への不満から企業への不満へとつながってしまう可能性があります。結果として帰属意識の欠如により、退職などの結果となる場合もあるため注意が必要です。

 

役割曖昧性が広がる背景

リモートワークの拡大

これまでは全員が出社し、同じ環境で業務を行っていたために、業務分担をしやすい側面がありました。出社が早い、退社が遅いといった視覚的情報を踏まえ、業務負荷を可視化することができたためです。また、それぞれが今、どのような業務を行っているのかも可視化できていました。

しかしリモートワークになると、細かな業務進捗まで確認することができません。また、リモートワークだからこそ生じる細かな業務など、見えていない業務が発生している可能性もあるでしょう。

その結果、本来であれば自分の役割に属さない業務が手元に溢れてしまう可能性があります。業務負荷はもちろん、心理的な負荷となる可能性が高くなっている可能性があります。

役割の細分化

現在採用市場において、ジョブ型採用と呼ばれる職種に即した採用手法が注目されています。その結果、これまでは広く「営業」「マーケティング」「エンジニア」などでまとめられていた職種名が細分化されるようになってきました。

職種名が細かくなると、業務内容に連動して名称が付いていると連想するでしょう。その結果、当初イメージしていた業務内容と比較すると、やらなくても良いと思っていた業務があったり、イメージとは異なる業務だったりする場合があります。

結果として業務にミスマッチが起こっている可能性があります。

コミュニケーションが減っている

出社した上でのコミュニケーションと比較し、コミュニケーションの絶対量が減ったことで、適切な業務指示が与えられていない可能性があります。出社やオンライン、もしくはハイブリッドの勤務が進む中、気軽に質問できる機会が減っています。その中で業務に対する指示や指導が少ない場合、満足できる結果になっていないかもしれません。

結果的に従業員の不安感を醸成することにつながり、役割曖昧性につながっていきます。

最適なマネジメントを見極める

業務の進め方は人それぞれです。細かく説明された方が理解しやすい人がいる一方、ざっくりとした指示が業務を行いやすい場合もあります。どちらが正しい、正しくないということはないものの、日々のコミュニケーションの中で、答えを見つけていく必要があります。

役割曖昧性はネガティブな意味で捉えられがちですが、ポジティブな意味で捉えることができる人もいます。自身の業務の幅を勝手に広げながら、ある程度自由を持つことに喜びを感じる人もいるでしょう。

最低限の指示や指導は行いながら、最適解を見つけることが大切です。

 

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