ヒップスターゲート

仕事の合間にほっと息抜きコラム

ス、スゴすぎる!祇園花街遊びの奥深さ

2016.06.02

私は、祇園花街の世界についてお話しします。具体的には、舞妓や芸妓の世界についてです。一般の人にはあまり馴染みのない世界ですが、興味深い話です。

祇園のお茶屋さんは、一見さんを断ることが多い世界です。私は何度かお茶屋さんで遊ばせていただいたことがありますが、当時は若くてこの世界について全く知りませんでした。以前はスナックやクラブで夜の世界を経験したことはありましたが、お茶屋さんの世界は新鮮でした。

座敷では、舞妓や芸妓さんから流暢で洗練された「おもてなし」を受け、その上品な会話とお酒のサービスに感激しました。特に、「どうぞ、おひとつ」と言われる瞬間は心地よかったです。日本のおもてなしの素晴らしさを感じました。座敷の後、芸妓さんと一緒に夜桜舞う八坂神社を通りながら帰りましたが、その思い出は忘れられません。座敷はクラブよりもリーズナブルでしたが、もちろん当時は会社の接待費でした。

舞妓さんは、15歳ごろに置屋さんで働き始めます。祇園生まれの人が特に重宝されるようですが、全国から就職してくるそうです。置屋さんでの生活では、先輩の舞妓たちと一緒に舞や作法、着物の着付けなどの育成研修を厳しく受けます。そして、お茶屋さんでデビューするチャンスを得ることができます。お茶屋さんには舞妓や芸妓さんはいませんし、料理もしません。

お茶屋さんの玄関を入ると、待合の部屋があります。ここでは、「旦那さん」と呼ばれるお客様が舞妓や芸妓さんを待っています。その間、お茶屋さんの女将さんとおしゃべりをしながら待つのです。しかし、最も重要な目的は、「旦那さん」に舞妓さんから芸妓さんへの道(水揚げ)の営業をすることだそうです。水揚げ料も相当なものだと聞きます。水揚げが成功すると、「衿かえ」と呼ばれる儀式で、舞妓時代の赤い衿から白い衿に変え、芸妓さんになることができます。

ですから、舞妓さんは「旦那さん」に興味を持ってもらい、自分に貢いでもらうために、舞や三味線、お囃子などの芸事技術と、座敷での接待技術を先輩の舞妓や芸妓さんから学ぶ必要があります。その情報は女将さんに評価され、次の座敷に呼ばれることに繋がります。つまり、舞妓時代には芸事だけでなく、接し方や話題の幅、女性としての魅力も磨かなければならないのです。そして水揚げを迎え、芸妓さんになるのです。舞妓さんと芸妓さんは、まさにエリートと言えるでしょう。

私は初めての座敷後に、会社に請求書を送ってもらうようお願いしました。支払いの時期が近づいたので、お茶屋さんに電話して確認しましたが、「普通はそういうことはしていません」と言われました。それでも簡易な請求書を送ってくれました。次に行った時、女将さんに理由を尋ねました。なぜそうなのか、と。

舞妓さんは現在の高校生に相当します。ですから、「旦那さん」は自分の好みの舞妓さんを見つけて振り向かせるために、長い期間通う必要があります。大学生になるまで通うこともあり、彼女を理解しながら接する必要があります。そのため、「旦那さん」は座敷内外で多額のお金を使います。時には外の世界の彼氏との関係も認めることもあります。だから、お茶屋に頻繁に通うことがあるので、年に1回まとめて支払うのだそうです。1回の支払いは数百万円にもなると言われています。ですので、1回ごとに請求書を送る必要はありません。

さらに、女将さんに尋ねました。「旦那さん」はなぜそんなに多額なお金を使うのか、と。女将さんは淡々と「舞妓さんを自分好みの芸妓さんに変えていくことを楽しむことがこの世界の遊び」とおっしゃいました。その言葉を聞いて、私は震えました。一般の人が入ることができない世界だということを改めて理解しました。だからこそ、一見さんお断りなのだとも納得しました。このような世界が何世紀にもわたって続いているのです。お金を使って「自分好みの女に変えていくことを楽しむ」、それが「祇園の花街遊び」の世界なのだと感じました。

本当に驚きですね。

 

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