後輩や部下の指導方法の一つにコーチングという手法があります。
その基本の考えは、自主性を重んじ、自分で成長しようとする気持ちを、正しくアドバイスしていくというものです。
しかし、この方法が有効なのは、新人が一定程度能力をつけてからで、全くの新人にとっては酷な手法です。
新人に、複数人の会社生活のアドバイザー役をつけることをお勧めします。
仕事だけではなく、会社での人間関係の悩みや、プライベートな話題も共有できる先輩がいれば、とても頼もしく感じるはずです。
指導は、上司や先輩がするのが当然だ、してくれるはずだと期待するには、落とし穴があり、業務が忙しければ忙しいほど、自分のことで一所懸命で、後輩の面倒を見る余裕がないということはよくあることです。特に昨今のように成果主義賃金制度が徹底し、個人の成果が判断基準となると、他人のことなど眼中にないという狭い見方も自然と出てくるものです。
そんな中、公私ともお兄さんやお姉さん役として、ブラザーやシスターを正式につけてあげると、上司や、人事が忙しくても、温かい目で見守ってくれるありがたい人がいてくれることになります。
企業によっては、一人や二人と言わずに、お父様、お母様役のように、ファミリーとして支えてあげようという企業もあります。1対1だと相性もあり、うまく機能しない場合も考えられますので、有効な方法と言えるでしょう。
しかし、指導役に過度の負担がかからないように配慮することも必要です。
たとえば、期間を設定するなど、責任を負わせすぎずに適切な関係が築けるように工夫しましょう。また、どちらかに異動があり職場が離れたときも、ブラザー、シスターの関係性は継続させるとよいでしょう。
メール等で連絡を取り合い、面と向かってはできない相談ができる場合もあるかもしれません。
業務遂行上、様々に変化があるものです。こうであらねばならないという制限はできるだけ少ない方がよいでしょう。
最後に、懇親のための費用も一定限度負担してあげるとさらに効果的と思われます。
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