衝撃事実!部下のコーチングアレルギーは○○が発症原因!?
2015.05.28
ツイート「コーチング」と聞くと、イヤな顔をして「質問で誘導するやつですね」と反応する若手の社員に会うことがあります。
「上司が研修で習ったから、部下に使いたくて仕方がないんですよね。勘弁してください、、、」
どんなコーチングを受けたか聞いてみると、
「どうしたいんだ?
・・・そうじゃなくて。
○○したいんだろ?
ほら、な!じゃあやってみろよ!」
上司の頭の中には既に答が用意されていて、その答を部下が口にするまで首を縦に振らないとか、明らかに部下よりも上司の方がたくさんしゃべっているとか。
これは「コーチング」ではありません。
しかし残念ながら、このようなことが展開されているのも事実のようです。
正直に書くと、私は上司が部下を純粋にコーチングすることはかなり難しいと思っています。
スキルを身につけたとしてもコーチングを行なうには利害関係がありすぎるからです。
さあ、自分の思うことを正直に言葉にしてみろと言われても、評価者が相手では安全性は確保されていません。
仮に上司が、「評価判断しないから」とどんなに説明したところで、この関係を超えるのは簡単ではないのです。
では、企業内で行なわれるコーチング研修が無駄かというと、そんなことはありません。
「指導よりも、ここはコーチング的な関わりががベスト」という場面はたくさんあります。
大事なのは、「どのタイミングでコーチングすべきか」そして「コーチングにおいて最も大切なのは何か」を上司が認識していることです。
コーチング研修というと、コーチングのスキルを学ぶと思っている方がたくさんいらっしゃると思います。
しかし、どんなにスキルを身につけてもコーチ側の「あり方」が整っていなければ、先述したような「誘導されている」「操られている」と感じる部下が出てきます。
ですのでコーチング研修の演習(実践ペアワーク)中はコーチ役のあり方にも注目しています。
講師として個々の受講者へたくさんフォードバックします。
と同時に、クライアント役(コーチングを受ける役)の体験もコーチ役をするのと同じくらい重要です。
コーチとしてのあり方を土台として、傾聴され、質問等されることで自分がどのように変化したかを実感してもらうのです。
話をちゃんと聴いてもらうってこういうことか!
質問されたらこんな自分の意見が出てきた!
あれ、なんだか面白くなってきたぞ。
という体験です。
いずれも「誘導質問」では得られない体験です。
この「本当のコーチングの効果を身をもって知っている」という体験なくして、人にコーチングしようとしても機能しません。
自分がコーチングによって変化したことを知っているから、自分の意見に誘導するのではなく相手の意見を待てる。
相手の可能性を信じることができる。
つまり、自信を持って部下にコーチング的に関わることができるのです。
「コーチング?・・・質問でモチベーションが上がるやつですよね。あれスゴイですね。なんか最近上司が変わったな・・・。と思ったら研修受けてきたんですね」となんて声が聞こえてきたら嬉しいです。