HRD用語【欲求の5段階説】
2015.04.23
ツイート人間の欲求は並列ではなく、ピラミッド状に5階層になっているという考え方。A.H.マズロー(アメリカ合衆国・心理学者)により提唱。下層から、生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、尊厳欲求、自己実現欲求となっていて、低階層から次階層へと段階的に求めていくと唱えた。
仕事や生活の中で、以外とやっかいだなと思うものに欲求があります。
抑えようにも尽きないと言いましょうか。
誰です?「食欲でしょ、お菓子ばかり欲しがって」っておっしゃるのは。
お腹が空いて食べ物を求めるのは、生理的欲求ですが、
私の「甘いもの食べたい」はもう一つ高次の「安全欲求」かなと思うのです。
甘いものが足りないと危機感を覚えますから。
冗談です。
マズローの「欲求5段階説」はモチベーション源泉の説明に引用されます。
ビジネスパーソンの社会的欲求は基本的には充足されているので、
モチベーションの源泉としては次段階の尊厳欲求、自己実現欲求が相当というものです。
マズローは、一度満たされた欲求はそれ以降モチベーションにはならないと言いました。
つまり5段階であり並列ではないのです。
社会的欲求までが低次、それ以降を高次の欲求といいます。
ところで、皆さんは自分の欲求が十分に満たされたと明確に思えたことはありますか。
食べ眠り、安全安心な暮らしがあり、孤独ではない。
これらの低次欲求は分かりやすいです。衣食住、家族、仕事、仲間などです。
高次欲求は少し複雑ですが、人から認められ賞賛されたり、創造的な仕事で自分の成長を実感したり、です。
たしかに、低次が満たされていなければ高次欲求を求める余裕はありません。
しかし「満たされる」も人それぞれだな、と思うのです。
強欲ということがあります。尽きない欲求というものがあります。
欲求5段階それぞれの器の大きさや深さが分かれば、いくらか清々しい。
晩年、マズローは第6段階「自己超越欲求」を提唱しました。
何のエゴも見返りもなく、ただ目的の達成だけを求めるのだそうです。
解脱、かな。