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HRD用語【ESG】

2021.10.07

【ESG】

企業が長期的な成長をするために必要とされる3つの要素です。ESGはそれぞれ環境Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)の頭文字を取って構成されています。

 

企業が長期的な成長を遂げるためには、売上や利益といった可視化された財務情報に留まらず、環境や社会問題への取り組み、さらには企業統治といった非財務情報が重要とされています。

しかし、世界または日本国内において共通の判断基準はなく、各国もしくは各企業がESGを解釈し取り組んでいるのが現状です。一般的な解釈として、企業は広い意味での社会問題に対してどのように取り組んでいるかが問われていると考えられています。

ESGの具体例

ESGを構成する3つの要素を具体化すると、以下の内容となります。

Environment(環境)

取り上げられることが多い内容としては、二酸化炭素の排出削減や水質汚染の改善、さらには製造工程における廃棄物低減などです。

地球温暖化への対策や、生物多様性の保護といった観点での企業活動が求められています。

Social(社会)

ダイバーシティやワークライフバランス、男女平等やLGBTQへの理解促進、人権問題への配慮、個人情報の管理・保護などが挙げられます。

人権への配慮や適正な働き方の推進、地域への貢献活動といった観点での企業活動が求められています。

Governance(ガバナンス)

資本に対する意識や不祥事の回避、リスク管理などが挙げられます。

情報開示や法令順守など、企業として守るべき部分をしっかり守るといった観点での企業活動が求められています。

ESGはあくまでも企業が長期的に成長していくために求められる視点です。これまでの財務情報に加え、ESGのような非財務情報が開示していくことで、無理な事業展開による環境汚染や不祥事が起こることを防ぐことが期待されています。

ESGを用いた企業判断

ESGは投資家をはじめ、企業判断を行う人々にとって重視される軸となっています。

しかし明確な判断基準がないため、企業判断が難しいとされています。

判断に時間が掛かる

Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)、いずれの要素においても短期的に結果を求めることができません。1年や2年という単位ではなく、数年、さらには数十年の単位で判断する必要があります。

日々それぞれの取り組みを継続する必要がある一方で、どのような結果において是非を判断するのかという基準設けておく必要があります。

期待を理解する

ESGを推進しながら企業成長を続けていくにあたり、投資家や社会からどのような期待をされているのかを理解する必要があります。

自動車メーカーであれば二酸化炭素排出を抑える、人材メーカーであれば働き方を是正するような取り組みを社会へ向けて行うなど、事業に紐づきやすい内容から期待を解釈するなどし、ESGの取り組みへ反映させることが重要です。

SDGsとの違い

EDGと混在されるものにSDGsがあります。

Sustainable Development Goalsの頭文字を取ったSDGsは、持続可能な開発目標を意味し、近年日本全体で注目を集めています。また、企業ホームページなどでSDGsに言及する企業も増えています。

国際目標として、20159月の国連サミットにおいて全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されており、目標達成基準が明確になっている点は、EDGとの大きな違いです。

また、EDGEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)に対する配慮であるのに対し、SDGsは目標として定められているため、取り組み方が異なるものと理解してよいでしょう。

しかしEDGSDGs、どちらかの推進が両方の推進に繋がっていくため、いずれも積極的に取り組むべきだといえます。

 

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