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HRD用語【サーバントリーダーシップ】

2015.01.26

【サーバントリーダーシップ】

リーダーシップ理論の一つ。牽引型のリーダーシップとは異なり、部下やメンバーに対して奉仕・支援をするリーダーシップのこと。支援を経て信頼を獲得してから導くことにより、メンバーの能動的な協力が得られるというもの。

 

光文社発行書籍『リーダーシップの旅 見えないものを見る』を一読されることを強くお勧めいたします。
この書籍で語られるリーダーは、特別ではなく身近な存在であり、周囲との共鳴を経てリーダーとなっていく人物です。
これもサーバントリーダーシップの一つの表現ではないかと思います。

リーダーシップについて書かれている書籍は本当にたくさんあります。
それだけ私たちが“リーダー”に関心があり、また、必要としているのでしょう。

リーダーシップの形は、過去、様々に論じられてきました。
リーダーシップの特性に言及した牽引型にはじまり、行動論、変革期のリーダーと、時を経てその姿勢は複雑かつ軟化していくように思います。

サーバントリーダーシップはロバート・K・グリーンリーフ(アメリカ)によって1970年に提唱されました。
この頃のアメリカは戦後の経済的黄金期にいましたが、実は、60年代後半から不況の兆しは見えていたようです。
‘70年、GDPは3.0%から0.2%、3%台だった失業率は5%となり、その後回復はありません。

市場経済が拡大し続ける状況でのリーダーシップは目標が明確です。
しかし、不況下、組織を社会の混迷から回避させるためのリーダーシップは困難を極めます。
順風ではないとき、人々の思惑は非協力的かつ攻撃的になりやすいからです。
組織をまとめようとするリーダーの主張も、利己的と捉えられるかもしれません。

日本経済は、少しずつ不況から脱してはいますが、市場が成熟し、かつてのドラスティックな動きは期待できません。
階層的リーダーの立場にある人でも、方法として何が正解なのか明快に答えを出すのは難しいでしょう。
サーバントリーダーシップは、リーダーがメンバーを支援し、メンバーもリーダーを支援して組織を作ります。
価値観の多様性が言われ、一指向で組織を牽引できない今こそ、求められるリーダーシップなのかもしれません。

さて、互いに何を支援するのか。
組織が能動的に動き出す鍵はここにありそうです。


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