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HRD用語【年功主義】

2015.12.17

【年功序列】

実年齢、勤続年数に応じて昇給・昇進させる人事制度の考え方。日本的経営の柱であり戦後の高度成長期を支えた仕組みのひとつ。

 

今では想像する事も難しい日本の高度成長期。
「日本的経営の三種の神器」と言われた仕組みがありました。
それが、「年功序列」「終身雇用」「企業内組合」の3つです。
年功主義はこの年功序列と同じ意味合いです。

三種の神器、もう古い考え方ですが、
諸外国から家族的と言われる、日本企業の経営者と従業員の絆は、この3つの仕組みを基盤としていました。

長く勤めれば必ず昇給、昇進するという年功主義。
私は、真面目で誠実な日本人の気質が可能にした仕組みだと思っています。
なぜなら、経営者と従業員の信頼関係があってこそ成り立つと思うからです。

どのような状況下でも勤勉である という従業員に対する信頼。
雇用を約束し守ってくれる という経営者への信頼。
色々な人が働いていて、中には不真面目な従業員もいたでしょう。
しかし、基本的に社員は勤勉に、誠実に、そしてモウレツに働いたのです。

年功主義はその後、能力主義、成果主義に代わっていきますが、それぞれ一長一短があるようです。
特に成果主義は、企業風土に合わず、せっかく導入しても運用で不満が出ることも少なくありませんでした。
従業員の高齢化で人件費が膨らんだ企業にとって、世の中が年功主義から離脱していくのはありがたい事だったでしょう。しかし、成果主義の弊害として、「人材が育たない」「組織力が低下する」また、「失敗を避けるため仕事が小さくなる」などと言われるようになると、そのリカバリーのため、再度、年功主義の意味が見直されます。

もちろん、年功主義の時代に戻ることはないでしょう。
それはそれで、現在の企業風土には合いません。
けれど、家族的と言われ信頼を基盤に働いた日本企業は確かに強かった。

少しおセンチですかね。


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