OJTの意外な落とし穴
OJTとは、新しい社員や経験がない人たちに、実際の仕事を通じて知識や技術を教える方法。
一般的には上司や先輩がOJTトレーナーとなり、
座学やマニュアルだけでは学べない「現場経験や指導」をすることを指します。
新人には仕事をしながら様々なことを教えるため、トレーナー側の状況によっては、
トレーニングすること自体が大きな負担となってしまうケースもあります。
つい、新人を早期に成長させたいと願い、トレーナーのことを深く考慮せずに
OJTの役割を与えてしまってはいないでしょうか。
普段の仕事に加えて新人を指導するには、タスクマネジメントが必要不可欠です。
まず、トレーナーが業務を効率的にこなし、
業務の優先順位付けや時間の管理などを行うことで、
初めてトレーナーがOJTに参加する時間を確保することができるのです。
特に、トレーナーが忙しい時期には、新人の指導が疎かになってしまいがちです。
そのため、OJTを行う前に、トレーナーが業務負担を軽減するための対策を講じることが必要です。
例えば、トレーナーが実務を一時的に手放すことや、
教える内容を最小限に絞ることなどが考えられます。
OJTトレーナーを任命する際には、トレーナー側の状況にも配慮して
適切な人をアサインして、継続的にフォローするようにしましょう。
また、当然ですがOJTにおいては、トレーナーのスキルにも注意が必要です。
トレーナーが教えるスキルや知識を身につけていなければ、効果的な指導はできません。
人材育成の基礎知識や、指導スキルなどを習得させることが重要です。
よくある間違いが、トレーナーが自分のやり方を教えるだけになってしまうこと。
これでは、新人が学習領域が狭くなり、
場合によってはトレーナーに依存することになってしまいます。
そのため、新人が自分自身で考え、問題解決できるようにサポートしましょう。
例えば、新人に自分で考える時間を与えたり、問題解決のプロセスを共有することで、
新人の自己成長を促すことができます。
新人の自己成長を促す具体的な方法
トレーナーが新人に自己成長を促すためには、以下のような方法があります。
目標設定の支援
新人が自分自身の目標を明確にするためのサポートを行いましょう。
例えば、新人と一緒に目標を設定し、その達成方法や期限を一緒に考えます。
フィードバックの提供
新人が自分自身の成長を振り返り、改善点を見つけることができるように、
トレーナーは新人の仕事やトレーニングの成果に対して、
具体的なフィードバックを定期的に提供することが大切です。
気が向いた時にやる、時間ができたらやるなど
無計画で不規則なタイミングでのフィードバックほど、
新人にとって辛いものはない、ということを覚えておきましょう。
自己評価の促進
上司や先輩などトレーナー側からの評価やフィードバックを行いつつも
新人が自分自身を客観的に評価するための手法や方法を教えましょう。
自分での成長を振り返り、改善点を見つけて次のアクションにつなげられるよう、
一人でPDCAサイクルを回せる下地を作ることもOJTの大事な役割の一つです。
自主的な学習の促進
OJTにもいずれ終わりはやってきます。そのあとにも継続して学習し、
知識や能力を磨いていけるような学習環境を整えてあげましょう。
興味を持っている分野や、不足している部分を見つけることを促し、
それに対してどのような学習が効果的なのかを教えます。
例えば、書籍やオンライン教材の紹介、
社内の研修プログラムの案内などを行うことです。
ロールモデルの提供
最後に、トレーナーは新人の自己成長ロールモデルとして、その存在感を示すことです。
自分自身が自己成長に取り組み、新しいことに挑戦する姿勢を見せることは、
新人にとって何よりも良い刺激になるはずです。
まとめ
OJTトレーナーは新人に対して、業務上のノウハウを教えることのみならず、
目標設定支援やフィードバックの提供、自己評価の促進、
自主的な学習の促進、そしてロールモデルの提供などを行うことで、
新人の総合的な成長を促す非常に大切な役割を担っています。
上記の方法を実践することで、新人が自己成長を遂げ、
職場での貢献や成果を生み出すことができるでしょう。
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