オンライン研修の意外な落とし穴!?研修録画によるリスクとは
2020.12.09
ツイート今や主流となったオンライン研修
コロナウイルスの影響もあり、研修形式の主流は
これまでの対面型研修から、オンライン研修に切り替わりました。
なお、ここで言う“オンライン研修”とは
ZoomやMicrosoft TeamsのようなWEB会議システムを利用した、
リアルタイムで実施する双方向型の研修のことを指します。
オンライン研修の良い点として、
全国どこからでも受講ができる点や
研修会場への移動費・時間の削減、
そのほか研修担当者の負担削減などが挙げられます。
当然ですが、コロナウイルス感染のリスクも抑えられます。
さらに、WEB会議システム上で配信した研修は
特に難しい操作等は必要とせずに、録画データとして残すことができるため、
当日何らかの都合で参加できなかった受講者に対しても
担当者から研修内容を簡単に共有することができます。
ただ、この研修録画ですが
簡単にできるからこそ、使い方に気を付けないと
思わぬ落とし穴にハマってしまうかもしれません
研修録画にかかる3つのリスク
これは大きく分けて3つ考えられます。
情報漏洩のリスク
研修映像には受講者の個人名が表示されていたり、
テーマによっては機密性の高い内容を取り扱う研修もあるかと思われます。
これらが誤って外部に流出してしまった場合のことを考えると…
もう言わずとも分かりますよね。
もちろんこれは研修に限った話ではありませんが、
十分に気を付ける必要があるでしょう.
また、われわれのような教育研修会社としても、その研修映像は一商品です。
たとえ身内のグループ会社への共有であったとしても、
契約違反等になる可能性もあるので、こちらも必ず事前に確認するようにして下さいね。
リアルタイム受講への意欲低下リスク
これは、研修後に録画映像が共有されるという事を知っている受講者が
「結局あとで録画映像みれば良いし」というように、
研修に意欲的に参加しなくなってしまうことを危惧しています。
また、基本的には自身の業務にうまく調整を付けて、
研修に参加しに来るという方が大半かと思いますが、
「研修映像があるんだから、そもそも無理して参加する必要なくない?」
と捉えられてしまうことも、同様に危惧されます。
アウトプットのクオリティ低下リスク
後日、この研修映像が人事部だけでなく、自分のトレーナーやグループ長などの
評価者にも見られるということを懸念し、当たり障りのないアウトプットしか
出してこなくなるということが危惧されます。
また、研修の場だからこそ
他の受講者や講師に対して吐き出せる悩みも
記録されると思うと、言いづらくなってしまうかもしれませんよね。
それでもどうしても活用したいという場合
以下のポイントを考慮してみてはいかがでしょうか?
研修映像は自社で取り扱わない
自社での情報漏洩リスクを考慮して、
委託先の教育研修会社に録画およびアップロードを依頼するのも一つ手でしょう。
公開期限を設定する
「いつでも、いつまでも見れる」というのは
言ってしまえば“諸刃の剣”です。
やり過ぎは禁物ですが、上手く活用すると効果的かもしれません。
アップロードする箇所を限定する
例えば、講師による講義パートのみをアップロードするなど、
受講者のプライバシーに配慮する形を取ると良いかもしれません。