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HRD用語【学習する組織】

2016.01.08

【学習する組織】

ピーター・センゲ氏(マサチューセッツ工科大学経営大学院)が著書「最強組織の法則」(1990年発表)に提唱した組織論。ビジネス環境や企業内の状況変化に適応して学習し成長し続ける組織。「学習する組織」は5つの基本的構成要素(システム思考、自己マスタリー、メンタルモデル、共有されたビジョン、チーム学習)が必要だとしている。

 

組織論となると、つい大きな所帯の企業を思ってしまうのですが、
同じ目的のもとに人が寄り集まれば、それは組織と言えます。
もとより、組織の細胞の一つひとつは人で、
それぞれの思考やスキルが互いに影響し合い全体を形成しているのですよね。

「学習する組織」は実践的な組織論だと言われています。
それは、組織を構成するメンバー=“個”に光があてられているからではないでしょうか。
どういうことか。
マネージャーが組織を作っていこうとする、そうした視点ではないということです。
部長であろうと取締役であろうと、組織を構成する細胞の一つ。
その点においてメンバーと何ら変わりはありません。

しかし、その細胞達が自我をもった人であるという難しさ、これは難題です。
自身を振り返ってみても「自分で自分が分からない」という事、ありませんか?
得手不得手、気分、体調、いろいろな状況、環境で感情は揺れるものです。
常に笑顔の同僚も、それはコントロールの賜物であり、
その人の真実の感情、意思ではないかもしれません。

企業でいえば、報酬や役職、人員配置、職種といったシステム的な要因に、
個の欲やネガティブ、ポジティブ思考、それぞれのスキル、時間、
それらをとりまくビジネス環境が影響し合い複雑極まりません。
会社でおこる事象はこうした要素が起因している、
組織とはそういうものだと認識するしかないのです。

けれど逆説的に言えば、
人・集団の両側面を変化させれば会社組織は思い描くビジョンに向けて、進化することができる。
「学習する組織」ではそのように考えます。

では、人はどのように変化したらよいのか。
センゲはこれにも「解放」という一つの答えを出しています。

個は習慣的防御行動をとるものだと。すなわち自己防衛の気持ち。
難しい課題に巻き込まれるのを避けて逃げるような態度はもとより、
自己管理をしてコントロールしている部分をも語り、現実をかくさない事。
=解放です。
ここから始めないと、組織は同じ価値観で走ることができません。
集団をどうするか、ではなく、一人ひとりは何ができるか。
また、一人のために何ができるか、かもしれません。

実際のところ、個の足並みをそろえるのは難しいことですが、
この作業こそ、マネージャーの出番だと思います。
企業、部署としてビジョンを用意し、メンバーが当事者として共有できるように、
ビジョンのブレークダウンの手助けをする。
個に細分化したビジョンは、一業務として実践していきます。
もし、また業務が停滞して足並みが乱れたら、マネージャーの出番が再びやってきます。

経営理念というビジョン、プロジェクトのビジョン、日常業務のビジョン。
それぞれのタイミングで個の解放と足並みそろえが必要です。
そうした過程で価値観がモデリングされ、強い組織にしあがっていくはずです。

最後にセンゲの言葉を。
「すばらしいチームははじめからすばらしかったわけではなく、
すばらしい成果を生むすべを、チームが学習したのだ」

  【5つの基本的構成要素】
   システム思考・・・組織を、複雑に影響し合う一つの個として認識すること
   自己マスタリー・・・自身が掲げる目標に忠実に生きる過程
   メンタルモデル・・・事象を理解する際の深層的な前置き条件
   共有されたビジョン・・・経営理念を全員が共有し、自身の業務に落とし込んで認識すること
   チーム学習・・・チームの価値観、能力をそろえ伸ばしていくプロセス

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