「入社後ギャップ」という言葉を知っていますか?
これは、新入社員や中途社員が企業に入社した際に、「思っていたのとなんか違う」といった、違和感を感じることです。
入社後ギャップは、ポジティブな違和感なこともあれば、ネガティブな違和感なこともあります。
ネガティブな違和感は人材の早期退職など、企業にとって様々な悪影響を与えます。
本コラムでは、新入社員の入社後ギャップを防ぐための方法を紹介します。
なぜ「入社後ギャップ」が発生するの?
主に新入社員が感じやすい入社後のギャップは次の3つです。
思っていた業務内容と違う
新入社員が企業に対してギャップを感じる瞬間として最も多いのが、業務内容に関してです。
原因としては、希望していた部署に配属にならなかったり、企業説明会で聞いていた内容を良い方ばかりに想像を膨らましてしまった結果、現実とのギャップを大きく感じることがあるようです。
例えば、営業職というと言葉巧みに取引先の気持ちを引き上げ、営業成績の良いビジネスパーソンを想像してしまいがちです。だけれども実際には、新規開拓の営業であれば何十件、何百件とお客様に地道にアプローチをし、その先に商談の機会を得られるのです。もちろんこのような努力があるからこそ、1件契約を取れた時の喜びが大きいのですが、それまでの道は険しく大変です。その道のりの中で、新しく入った社員は、自分が理想としていた営業パーソンではないとギャップを感じてしまうということがあります。
思っていた職場の雰囲気と違う
職場の雰囲気や人間関係は、実際に入社するまで分からないものです。
例えば、なんでもスピードが速い職場だから自分の成長も早い段階で期待できるよと入社したとします。しかし、実際の職場では忙しことから上司が直接的に指導をするわけではなく、見て覚える、分からないところは自分から聞かなければ追いつかないほどスピードが速い場合もあるでしょう。そういったことから自分が想像していた職場とは違うとギャップを感じることがあります。
ワークライフバランスが取りづらい
入社前は、残業は少ない・土日は休みだと聞いていたのに、入社してみると残業は少ないが度々土日出勤があるなど、思っていた社会人生活と違うと感じることでギャップを生じやすくなります。
近年は、ワークライフバランスを重視する新入社員が増加傾向にあるため、この部分でのギャップを特に感じやすくなっています。
「入社後ギャップ」を防ぐために組織・企業ができること
配属の理由を明確にする
入社後ギャップを生じさせないために、新入社員が希望している部署に配属ができれば、ギャップは生じにくくなるでしょう。
しかし、全員の希望を通すということは現実的に難しいと思います。かといって、適当に配属を決めるわけではないですよね。希望通りに配属できない場合、適性検査や部署の雰囲気などを鑑みて、誰がどの部署に合っているか考えると思います。
その理由をしっかりと新入社員に説明することで、新入社員は自分の役割期待が明確になるため、モチベーションのアップにつながります。
入社前に事実ベースで伝える
入社後ギャップを生じさせない一番の方法は、ありのままのことを伝えることです。
具体的にどういう仕事をするのか、1日の流れはどいうったものなのかなど伝えることが重要です。
特に、休みや残業時間は面接時や入社前に聞きたいのに聞きづらい情報となります。
近年は企業によって有給取得率などが開示されていますが、実際に日々の残業時間がどのくらいなのかなどは、企業側から積極的に伝えるとギャップが生じにくいでしょう。
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