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ダイバーシティのプロが呟くアレコレ

人材・働き方の多様化に伴って、ハラスメントも多様化している!?

2023.02.27

大手企業では2020年6月1日、中小企業では022年4月1日より労働施策総合推進法に基づいて、
「パワーハラスメント防止措置」が義務付けられました。

多くの企業が、パワーハラスメント防止措置が施行されるにあたり、
社内の体制見直しや、ハラスメントへの知識をつけるため研修等を実施したことでしょう。

しかしながら、ダイバーシティ推進や新型コロナウイルスがきっかけで、
リモートワークが主流になったりと、多様な働き方・人材が組織に存在することが当たり前になり、
これらに伴って新しいハラスメントが増えていることをご存じでしょうか。 

新しいハラスメントとは

新しいハラスメントとして、主に挙げられるものは3つあります。

多様な人材に伴って生じた「SOGIハラスメント」

LGBTQやダイバーシティ&インクルージョンという考えが浸透してきたことで、
「SOGIハラスメント」が生じるようになりました。

SOGIハラスメントとは、性的指向や性自認に関連した差別的な言動に関する
精神的・肉体的な嫌がらせのことを指します。 

SOGIハラスメントの具体的な例としては、

・「男なのに女の服を着ていておかしい」などの差別的な言動

・「あの人レズらしいよ」といった本人に許可なく誰かに公表すること

・「女性らしく振舞うべきだ」といった望まない性別での生活の強要

・「同性愛者と働きたくないから他部署へ行ってほしい」といった不当な要求

などです。

SOGIとは

SOGIとは、性的指向(恋愛感情や性的関心が向く性)や性自認(自分の性をどのように認識しているか)が
どのような状態であるかを示す略称です。

そのため、同性愛者だけでなく、異性愛者も含め、すべての人がSOGIであると言えます。

一方でLGBTQは、レズビアンやゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、
クエスチョング(自らの性のあり方を特定しない、分からない)のアルファベットの頭文字をとっており、
「性的マイノリティ」を示す言葉として用いられています。 

在宅勤務の増加に応じて生じる「リモートハラスメント」

リモートハラスメントとは、リモートワーク中に発生する
パワーハラスメントやセクシュアルハラスメントのことを指します。 

リモートハラスメントの具体的な例としては、

・チャットやWebカメラのオンを強要し、常に監視をする

・Webカメラに写り込んだ部屋の様子に関する過度な詮索

・オンライン飲み会への参加を強要

などです。

男性育休の浸透に伴い生じる「パタニティハラスメント」

パタニティハラスメントとは、男性が育児休暇や時短勤務を取得(希望)する際に生じる
不当な扱いや、言動、嫌がらせのことを指します。

パタニティハラスメントの具体的な例としては、

・育休を取得したことを理由に、担当業務から外される

・育休を希望したら上司から「昇格させない」と言われた

・保育園のお迎えのため時短勤務を活用したら、同僚から迷惑と言われた

などです。

これらのハラスメントが発生する原因

ハラスメントの種類によってこれらが発生する要因は変わってきますが、共通して言えることは、
「相手に対する配慮が足りていない」ということです。

従来は、対面でのコミュニケーションが主流で
男女の役割がはっきりと分かれていた(男は仕事、女は家事など)で時代でした。

しかし、時代は急速に変化しています。ある企業では、リモートワークが主流となっており、
とある家庭では、男性が家事を中心に行うところもあります。

一人ひとりが個性を大切にできるよう、多様性を認め合う、
つまり、相手が大切にしていることを理解して、
それらに対する理解を示し配慮することが求められています。

相手に対する配慮をすることができれば、ハラスメントも軽減できます。

まとめ

時代の変化に伴って、働き方や人材に関する新たなハラスメントが発生するようになりました。

そして、これからの時代、人で不足やDXの導入から仕事の仕方などはさらに変化を遂げていくことが予想され、
それに伴いまた新しいハラスメントが生じる恐れがあります。

一人ひとりが自分に合った選択をし、快く働く環境をお互いに作っていくために、
「相手を配慮する心」を忘れないようにしましょう。

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