ヒップスターゲート

あゝ人材教育!3分ななめ読み

ラテラルシンキングを行うために、日頃から意識したい2つのこと。

2019.08.16

ラテラルシンキングとは

今やビジネスパーソンに欠かすことのできないスキルと言えば、ロジカルシンキングやクリティカルシンキングです。ロジカルシンキングは文字通り一貫性のある論理的思考のことで、物事を深掘りして行く際に活用されるので、別名「垂直思考」とも呼ばれています。また、クリティカルシンキングは批判的思考のことを指し、物事を客観視し前提条件やプロセスの明確化によって、その思考の正確性を高める効果があります。

一方で、今回のラテラルシンキングは、「水平思考」のことを指します。ロジカルシンキングは基本的に1つの物事を追求していき、その正確性をクリティカルシンキングによって裏づけるのに対して、こちらは物事を様々な角度から思考することを指し、自由度の高い創造的な思考を促す効果があります。既存のスキームに囚われないよう、新たな視点から物事を思考するので、課題発見や解決にも作用します。さらに、誰もが持っている前提条件の型を外すことで、物事の思考が多角的になり、数ある方法の中から最適解を見つけ出すことにも寄与します。

思考法に偏りがあると

先述の通り、ラテラルシンキング、ロジカルシンキング、クリティカルシンキングは、それぞれビジネスの現場において有用的な機能ではありますが、それぞれ強みが異なります。ビジネスパーソンであれば、ロジカルシンキングが特に重要視されることが多い傾向にありますが、1つの思考法のみでは偏りが生じてしまい最適解を導くことはできません。それぞれの思考法を効果的に活用するためにも、それぞれの思考法をバランスよく取り入れることが重要です。

ツールの目的化

例えば、ラテラルシンキングを活用せずに他の思考法に偏った場合は、その掘り下げるテーマは果たして妥当性があるのか疑問が残ります。企業における「ツールの目的化」の現象がその最たる例です。これは、そのツールを導入することに目的がシフトしてしまい、本来の目的がぼやけてしまうことです。ビジネスの現場でそのような経験はないでしょうか。

例えば、企業が業務効率向上のためにコストパフォーマンスに優れたシステムを導入しようとしていると想定してみましょう。この際の最適解は、コストパフォーマンスの優れたシステムによって企業の業務効率が向上することである点を留意します。ロジカルシンキングやクリティカルシンキングによって、そのシステムの妥当性や正確性がある程度は保証されているかも知れませんが、本来コストパフォーマンスの優れている業務効率向上のために最も有用的なのはシステムBかもしれません。

このように思考法に偏りがある場合、本来の目的を見失ってしまうことがあります。これを解消するのがラテラルシンキングです。物事を検討する際には、ラテラルシンキングによって物事を多角的に思考することで複数の方法が見つかります。それをロジカルシンキングによって深掘りし、クリティカルシンキングによって正確性を確認していくことで最適解を見つけることに繋がり、一層その思考に深みや幅ができ、精度が増すようになります。

ラテラルシンキングを行うためには

物事を検討する際の思考法として有用的なラテラルシンキングですが、思考法というのは、抽象的ですが、実際に活用するにはどうすれば良いのでしょうか。ラテラルシンキングを行うためには、日常的に意識することが2つあります。

・既成概念を疑う

・オズボーン的思考

この2つです。既成概念を疑うというのは、既存の物事をそれが当然だと認識するのではなく、その当然を取り払って本質を見極めることです。誰しも生まれてから現在に到るまでの経験を元に既成概念が構築されています。既成概念によって、物事を過去の記憶と当てはめることで即座に最適解を導けている場合もあるでしょう。しかし、その経験によって導き出された答えは、本質的に最適解なのか疑うことによって、より良い解に近づくことができます。

オズボーンというのは、アメリカの実業家A・オズボーンによって提唱されたアイデアをひねり出す方法です。物事を思考する際に、このオズボーンの9項目におよぶチェックリストを活用することで新規性のあるアイデアの創造に繋がるのです。

例えば、

・転用 既存の商品・サービスに他の活用法はないのか?

・応用 過去のアイデアを模倣・参考にできないか?

・変更 商品やサービスの一部を変更できないか?

・拡大 商品を大きく、厚く、重くできないか?サービスを頻繁に、長時間にできないか?

・縮小 商品を小さく、薄く、軽くできないか?サービスを濃密に、短時間にできないか?

・代用 商品やサービスの原料や製法、人、場所を代えることはできないか?

・置換 商品やサービスの場所や順序、構成要素を置き換えることはできないか?

・逆転 前後、左右、上下、表裏を変更できないか?

・結合 それぞれの要素を組み合わせることはできないか?

このように物事を思考していくことで、新たなアイデアに繋がります。

これらを意図的に生活に組み込んでいくにはトレーニングが必要ですが、ビジネスパーソンであれば必ずラテラルシンキングは有用的に作用するはずです。ぜひ意識して取り組んでいきましょう。

お気軽にお問い合わせください!月-金/9:00-18:00

お電話でのお問い合わせ 0354650506 メールでのお問い合わせ お問い合わせフォーム