OJT
オン・ザ・ジョブトレーニング、いわゆるOJTは、教育手法として一般化しました。
多くの企業が、新人に仕事を教える時には、OJTを行っていると思えるのですが、実は、これこそがOJTの正式な手法だというものには巡り会わないものです。手取り足取り、理論を教え、感やコツもすべてをまんべんなく教えることができれば良いのですが、現実には、その時にできることを、先輩のやり方で伝えるということが多いと思われます。
理想から言えば、標準化された仕事をそのとおりに教えることができればよいのですが、仕事のやり方は無限に存在します。そして、すべての仕事が標準化されているかというと、なかなかそうもいきません。
古来、日本の職人の世界では、「教えないことが最良の教育」ということさえも言われ、本人が学ぼうという気持ちを持ち、また、仕事に真剣に向き合う覚悟を持っていなければ、吸収しないし、物にならないというものです。
また、先輩の背中を見て育つということも言われ、いかに「見る」ことが大切なのかが分かります。「見習い」という言葉も、見て習うということからできている「新人」を表す言葉です。
OJTのフォローアップ
うまく、OJTを活用し教えることができたと仮定して、そのあとにフォローアップはなく、あとは本人に任せっぱなしということはないでしょうか。必ずあと一歩踏み込み、その後の後輩の仕事が、一定の品質をもって遂行されているかを確認しましょう。そして、不足部分があれば補うための教育を準備し、企業としてノウハウを伝え、さらに強く、競争力を生み出す仕組みとしていきましょう。
また、一人の仕事では思い込みがあり、慣れたやり方に終始してしまう恐れがあります。フォローアップの場で見直し改善をすることで、効率的な仕事に昇華させることができます。
以上のように、OJTをひとつの教育訓練として実施する仕組みを作ることは、企業を強く維持するために必要な項目であるといえます。
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