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3分で読める人材教育の話

金融戦略に強い人材の育成~自己啓発支援の複合的拡充がカギ~

2019.06.28

金融サービス業の成長に必要な人材とは?

金融業界では、国際競争の激化や規制緩和による商品ラインナップの拡充、AI導入による業務見直しなど、さまざまな事態に直面しています。こうした状況において、金融サービス業界では、企業規模の大小を問わず、企業の競争力に貢献できる即戦力の確保が最優先課題となっています。

金融サービス業においての即戦力とは、高度な金融専門知識を持ちながら、海外経験や高い語学力にとどまらないグローバルなビジネススキルを備えた人材を指します。金融業界では、即戦力となる人材の採用だけでなく、さまざまな人材育成プログラムを設けることで、企業競争力強化につながる優れた人材の育成を図っています。

金融関連資格の保有は、多くの場合、実践的で高度な専門知識の有無を判断する材料となります。

「銀行業務検定試験 」「貸金業務取扱主任者」といった金融関連資格の取得が社内での必須昇格要件になっている企業もあります。就職や転職に際しても、「証券アナリスト」「ファイナンシャル・プランナー」「日商簿記」などの資格を保有していると有利になる場合や、募集職種によっては「TOEIC」で一定以上のスコアであることが望まれることもあります。

金融業界における人材育成 

多くの企業では、社内の一斉研修や外部の人材育成機関を活用しながら、やる気のある社員の自己啓発支援も行っています。例えば、資格取得通信講座の受講奨励金を支給する、あるいは受験料を補助するなどの形で、社員それぞれの学びを間接的にサポートしています。

高度な専門知識習得をサポートする自己啓発支援

金融サービス業の自己啓発支援プログラムでは、上述の金融関連資格以外にも、以下のような資格取得が支援の対象になっています。

・BATIC―国際会計基準による会計技術と英語力を同時に計る国際会計検定
・CFA―金融または投資部門において、実務上必要になる最新知識を習得できる。海外MBAにも匹敵するグローバルな資格
・アクチュアリー―数学的手法を駆使して、保険や年金の掛金・支払金を決定するプロフェッショナル
・DCプランナー―企業年金総合プランナーとも呼ばれる。確定拠出年金などの年金制度全般の専門的知識とライフプランに関する知識を有する企業年金のプロフェッショナル
・証券外務員―証券会社などの金融機関で、有価証券の売買や勧誘を行う人には必須の資格
・宅地建物取引士―不動産業界で必須の資格であるが、金融業界でも業務上あると有利
・中小企業診断士―業務上、中小企業との取引がある人が習得するとよい資格

広く認知されているMBA取得支援プログラム

ビジネスプロフェッショナルの育成のため、MBA(経営学修士)取得支援プログラムを設けている企業も少なくありません。

MBA取得プログラムといえば、2000年代当初には海外のビジネススクールへの留学が主流でしたが、最近では、国内の数多くの教育機関で、MBA取得プログラムを受講できるようになっています。

国内のMBA取得プログラムの代表格といえるのが「一橋大学大学院ICS」でしょう。

ICSのカリキュラムは実践的で、金融戦略や経営財務に特化していることで有名です。高度な金融・ビジネス知識を短期間かつ集中的に学ぶことができるだけでなく、現役の経営者やビジネスリーダーが講師を務める講座にも定評があります。

実務経験のある人がICSで学び直す場合は社会人選考を利用します。現在の仕事を継続しながら、都心部のキャンパスで、平日夜間や土曜日などに受講できるようにプログラムが組まれています。

注目されるリカレント教育 自己啓発の新しい流れ

仕事を継続しながら教育機関で学び直すプログラムはMBAだけではありません。

2018年3月開催の政策会議「人生100年時代構想会議」でも、人材育成と企業の生産性向上には、リカレント教育=社会人の学び直しが必要不可欠であること、およびリカレント教育推進のための環境整備 について言及しています。

キャリアアップや女性の社会復帰、高齢者の再就職を主な目的としたリカレント教育は、企業側の支援体制や職場環境の未整備により、普及したとは言えません。しかし、実践的な専門知識の習得を目的としたリカレント教育講座も続々と提供されるようになりました。

この流れを受けて2018年4月に開校したのが「東京理科大学オープンカレッジ」です。従来型の社会人向け教養講座だけではなく、「根拠ある実践力の向上」を目指した、実践的なビジネス講座 などが多数用意されています。

「新規事業で使える会計・ファイナンス基礎」「地域ブランド構築のための知財マネジメント」「将来予測のための確率・統計」のように、細分化された講座を選んで受講するスタイルを採用しています。

このような講座は、対象に課長クラスや部長クラス、あるいは管理職希望層などが含まれており、企業で働く中堅・管理職が、学習後則実践に移すことができるカリキュラムになっています。

いずれの講座も都心のキャンパスで平日夜間開講されているので、今後のキャリア開発やスキルアップを考える人なら誰でも受講しやすい環境が整っています。

金融サービス業の命運を握る質の高い人材 実践的で有効な人材育成がカギ

激しい競争下に置かれる金融業界の成長戦略を担うのは、高度な金融知識を持ちながら、卓越したビジネススキルを有した人材です。

実際には、日本のすべての企業が、さまざまな階層の社員に対して、社内できめ細かな研修を逐一実施できるわけではありません。さりとて、高度な金融知識や語学力を備えた人材を集めただけでも、課題が複雑化し変化スピードが加速する金融業界においては、企業の競争力強化にはつながりません。

今後金融サービス業界にとって重要になるのは、課題やリスクに柔軟で機動的に対応できる人材を遅滞なく育成することです。そのために、資格取得などの知識習得支援や、ビジネススクールやリカレント教育機関での受講支援とそれに対応した働く環境の整備、外部の人材育成機関の活用など、さまざまな形の支援を複合的に取り入れていくことが望ましいのではないでしょうか。


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